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【コラム】イミテーションも時には犯罪になるー韓国

Global News Asia 2022年4月8日 0時0分

 イミテーション=模倣品。模倣品と書いて「ニセモノ」と読むこともできる。ニセモノだと自覚して個人が使うことに関しては、法的には「やや」認められると言うか、お目こぼし状態ではある。しかし、模倣品を本物と偽って売買することは、犯罪である。

 この事例はいったい、許される方なのか犯罪なのか。新婚の夫が韓国土産で、ブランドの財布を買ってきた。妻は喜んだ。夫は1週間ほど「なにか気が付かない?」とサジェスチョンしたが、妻は気が付かなかった。夫は天下を取ったような顔で「それ、イミテーションだよ」。そのブランドの本物(たぶん)のバッグを持っている妻は、財布と見比べた。よくわからない。留め金のドットボタンの位置が逆だったのだ。この場合、逆にすることで、本物じゃない、イミテーションですけどいいんですね? という確認が取れたことで韓国市場では売買が成り立つのだそうだ。日本の税関で没収されることも多いが、このように日本国内に持ち込まれ、イミテーションと言う名のニセモノを本物のように持つ人もいる。あえて新婚と明記したのは、「あなたが買ってくれたのだから、真贋は問わないわ」という心理状態だからだ。その後妻は、姉妹やいとこに見せて「実はイミテーション」話を散々するのだ。それから、彼女が持っているブランド品というものは、「きっとまたニセモノ」と思われている。筆者の身内の話。

 2022年3月、韓国の関税庁の出した「ブランド別知的財産権取り締まり現況」によると、「イミテーション」として2021年度分として取りしまられた額は、約83億円にも及ぶ。一位がエルメスで約26億円、全体の32%になる。次いでルイ・ヴィトンの約17億円。

 韓国の報道的には、これだけの「ニセモノ」が摘発されたから反省せねばではなく、長年首位だったルイ・ヴィトンが二位に転落してしまったという報告だった。ルイ・ヴィトンはイミテーション市場でロングセラーだったが、もっとハイブランドなエルメスが、トレンドになったからだとも語る。

 さらに、「ニセモノ」にも関わらず、価格も高騰させているのだそうだ。数年前までは高くても2万円弱で買えたシャネルのバッグが、今は7万円を超えるそうだ。それは、より本物に近くなったから。
だったら、本物を買うというのが日本人的考えだが…どうせ買うなら、他人が持っていないより高価なブランドのイミテーションにするそうだ。

 どこまで行っても「ニセモノ」しか愛せない国、韓国。
【編集 : fa】

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