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【コラム】確かに名曲だが、今、それ? 韓国

Global News Asia 2022年5月4日 6時0分

 「釜山港へ帰れ」。多くの日本人歌手が競作したヒット曲だ。もともとは、1972年に韓国人歌手チョーヨンピルのアルバムに収められた一曲。チョー自身の歌唱でも知られるが、レコード盤で一番売れたのは、渥美二郎歌唱だった。日本人歌手で最初にレコード化したのは殿様キングスで、「釜山港」の箇所はなぜか「波止場」とぼかされている。筆者は、青江三奈版が好きだが。

 この歌には、韓国らしい曰くがある。1970年に「忠武港に帰れ」と世に出たものの翌年に作者がホテルの火災事故で急逝してしまう。そこでの1972年の「釜山港に帰れ」なので、当然遺族が裁判を起こしている。ただ売れた者勝ちで、印税は「釜山港」の作者の方に入っている…と「釜山港に帰れ」蘊蓄を垂れていてもしかたがない。この昭和のヒット曲をご存知の日本人の国会議員がどれだけいるだろう。

 韓国の次期外交部長官(おばちゃんの次の次)と目される候補者が「韓国と日本の融和のために、「釜山港に帰れ」を一緒に歌おう」と林外務大臣に働きかけている。昨年12月G7の際に林外務大臣が、即興で「イマジン」をピアノ演奏した事実にかけている。

 ジョンレノンの「イマジン」とチョーヨンピルの「釜山港に帰れ」がイコールになる発想。
「ちょっと考えてみようよ」という呼びかけ。
「日本に行ったきりでいないで、さっさと韓国に帰って来いよ!」。やさしさと命令はイコールにはならないはずだ。チョーヨンピル氏は韓国では大スターかもしれないが、世界的に知られているとは言えない。

 融和のために歌うならば「イマジン」に軍配が上がるのではないか。林氏がピアノを弾き、外交部長菅が「丁寧な韓国語」で歌ったらいいではないか、その逆で林氏が堪能な英語で歌いきる。

 釜山は今、2025年に行われる予定の大阪万博招致のために尽力しているのだそうだ…維新の政治家と懇意なのだろうか。別に頼んではいないが、万博なんかに浮かれているより暮らしを豊かにして欲しい日本人は頼んでいない、確かに。

 その迷惑な誘致活動を認めるならば「林外相と歌ってやってもいい」…やってもいい…やってもいい…やらんでもいいわ~林外務大臣は厳として応じないと思うが、まだ長官にもなっていない者に命令される筋合いはない。

 「釜山港に帰れ」しか日韓融合の歌が見つからない御仁を長官にする国は、理解不能だ。
【編集 : fa】

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