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【タイ】クロントイのスラム、再開発で『スマートシティーへ』生まれ変わる

Global News Asia 2022年8月15日 12時0分

 2022年8月8日、バンコク都のSNSが発表したところによれば、世界的にも有名なスラム街クロントイが、近未来的なスマートシティーに生まれ変る計画が始まる。来年度から本格的な工事が始まる。

 クロントイ港の周囲には、港開港時から労働者たちの住居が所狭しと立ち並んでいる。そこには、長い間住民票も持てずに学校にも通えない子どもたちが住んできた。いくつものNGO団体が住民の公衆衛生や教育支援に尽力して、現在ではこの地域て生まれ育った子どもが政府の外交官にまでなった人もいる。しかし、バンコク都の住民たちにとっては「普通は近寄らない」と言わしめるほど、犯罪の温床でもあった地域でもあった。

 計画では10階建てのマンション6〜8棟に約6,000戸を建設。そして、商業スペースやオフィススペースに多目的スペースなど、地域コミュニティーに重点を置いた配置がなされるという。今回スタートする第1フェーズの完成は、2025年を予定しており、全体が完成するのが2035年になる巨大プロジェクトとなる。

 この計画が持ち上がってからこれまでの数年、スラムの住民たちとNGO団体は、反対運動を続けている。こうした住民の声がこの計画にどのように反映されるのか、庶民派として知られるチャチャート・バンコク新都知事の手腕にも期待されている。
【編集 : KK】

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