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【コラム】こち亀の両さんは、いるんだよ! ー台湾

Global News Asia 2022年9月4日 6時0分

 2022年9月2日から、台湾の基隆市で、人気アニメ「こちら葛飾区亀有公園派出所」とコラボレーションしたイベントが開催されている。台湾の日本統治時代に建てられた旧七堵駅に派出所の内装が再現される。

 海外で「こち亀」イベントが開催されるのは、今回の台湾がはじめて。

 ガチャガチャやプリクラも設置され、記念メダルも数量限定で発売される。

 そして、会場周辺では、5つのスタンプを集めてオリジナルポストカードと交換される、スタンプラリーも行われる。

 「こち亀」は、1976年から2016年まで「週刊少年ジャンプ」で連載された人気漫画。約40年の間読者を楽しませた。

 設定上の「葛飾区亀有公園前派出所」は、現実には存在しない。それでも、日本全国のみならず、世界中の「こち亀」ファンから、両さんなど登場人物あてにファンレターが届く。届くのは実際にある「亀有警察署」。

 これは機密事項だが…夜勤の警察官の一人:Kさんが、両さんに成り代わって、ファンレターの返事を書いていた。もちろん、切手代などは自費だから、すべての人に書くのは無理だったが。その警察官は、両さんを知れば知るほど、もっとファンに近づきたくて、安定した警察官(公務員)という職を辞し、葛飾区内に立ち飲み屋を開いた(廃棄処分になるファンレター譲り受けて)公務員以上の時間、返事を書く時間に費やした。

 その警察官も歳を取る。数年前に脳梗塞になり、店を閉めた。手が不自由になり、今のところ返事は書けない。けれど、また書ける日を願って一生懸命リハビリに取り組んでいる。

 この記事を読んだ「こち亀」ファンのみなさん、両さんに成り代わって、いや、もう一人の両さんがまた返事が書けるように、エールとパワーを贈って欲しい。

 台湾のイベントも、もう一人の両さんの励みになるだろう。このイベントは、9月15日まで。
【編集 : fa】

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