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【コラム】韓国人(朝鮮系民族)の勧誘場面に出くわす

Global News Asia 2022年9月22日 6時0分

 水色の冊子のタイトルは「めっせーじ」。たぶん漢字もカタカナも読めない人向けの平仮名であると思われる。

 地方都市の郊外にある喫茶店で少し遅い昼食を取っていると、隣のボックス席が騒がしい。けれど、内容が聞き取れない。

 韓国の新しい大統領夫人によく似た「整形美人」はたどたどしいが日本語が話せる。彼女が中心人物のようだ。その横の整形していないエラの張った中年女性は、韓国語と思われる早口かつ恫喝するように電話を次々にかけている。背中を向けている二人の女性は、韓国系というより、東南アジアかアフリカ圏の方のようだった。4人の共通言語は、日本語のようだ。

 「6人のお友だちを紹介するだけで、ハワイに行ける。私も行った」…耳がダンボ。6人紹介するだけでハワイか~ぼろい商売だなと思ったのが、聞き耳を立てるきっかけになった。

 なにを販売しているかは最後まで分からなかったけど、それがマルチ商法の勧誘であることだけは、長く生きているのでわかった。毎月のお礼で、カタログから選んだ商品が届く。整形美人さんには、来月、韓国のとてもおいしい柿が届くそうだ。カタログの商品が届くには、2~3カ月かかるそうで、今からだと別商品になると説明していた。また、掲載が先取りなので、運が悪く柿の収穫が少ない時は、なにも届かないとも言っていた。

 勧誘を受けている2人は、さかんに、明日サインをしてハンコを押させてと、これまたたどたどしい日本語で答えていたが、整形美人さんは、「明日はダメ。私、サロンに行かなくちゃならない。会えないのよ。申し込むなら今日でもいいでしょう」と煽る。整形していない方がガン見している。

2人は「明後日届ける」と、考える時間を求めている。しかし、締め切りが明日なのだ。彼女たちは、整形美人さんちに届けるからと言った、途端、明日はサロンで時間がとれないはずなのに「取りに行きます」と。「私たちの住所知らないだろう」精一杯の抗議。「大丈夫、ナビで着くから」。抗議も無駄だったようだ。明日予定ぎっしりの人が、申込書を取りに行ける。

 …「それ矛盾だから、マルチだから、話聞いちゃダメ!」と、単なる通りすがりの客の一人である私が叫びそうになった。

 しばしの静寂。2人は観念して、申込書を書いたようだった。

 日本という国に、しかも田舎に、なぜ暮らしているのかはわからない。寂しさは募るであろう。しかし、日本語しかも方言満載の土地の人と会話するよりは、異国に来ている者同士の方が「寂しいよね、うん、わかるわかる」からの「お茶飲もうか」「不景気だけど、いいお話があるの」。寂しさに付け込んで、マルチ商法も、宗教の勧誘も入り込んでくる。

 30分くらい聞き耳を立てていて商品が出て来ないのは、韓国語(あるいは、朝鮮語)のブランド名だからか…あるいは、6人を宗教に勧誘すればハワイにいけるのか。本音を言うと、混ざって、おかしいとこを突っ込みたかった。「なに、お勧めしているの?」聞きたかった。矛盾だらけなんだもん。

 マルチ商法でも、クーリングオフ出来る。少なくともその説明はなかった。

 韓国のマルチ商法、もしか宗教勧誘、あなたの隣の席で行われているかもしれません。…日本の消費者センターは、国籍を持たない異国民にも動いてくれるのだろうか。

 「めっせーじ」という冊子を出されたら、気を付けて。申込書は、奪い返して。
【編集 : fa】

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