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「大ヒット映画 ザ・ビーチ撮影で損壊したマヤビーチの修復費用1000万バーツ」支払い命令ータイ最高裁

Global News Asia 2022年9月13日 23時15分

 2022年9月13日、タイの最高裁判所は、ハリウッドの映画会社20世紀スタジオ(旧20世紀フォックス社)に対して、映画「ザ・ビーチ」の撮影のために引き起こされた環境破壊に対して、1000万バーツ(約3940万円)の支払いを求める判決を下した。

 2000年に公開されて大ヒットした、レオナルド・ディカプリオ主演のハリウッド映画「ザ・ビーチ」は、タイ南部のピピ島にあったマヤビーチで1998年に撮影が行われた。この映画のヒットにより世界中から観光客が殺到し、2018年6月から環境回復を目指して閉鎖を余儀なくされた。2022年1月1日には3年半ぶりに再開されたものの、現在はまた閉鎖されており、観光シーズンを前に10月1日に再々オープンする予定。

 訴訟は、「ザ・ビーチ」を制作した20世紀スタジオに対して行われ、タイの国立公園法と国家環境品質促進保全法に違反するとされた。また、映画制作会社がマヤビーチを映画のために改修する許可を出したとして、タイ天然資源環境省王立森林局に対しても訴訟が起こされていた。

 環境保護主義者たちによると、「ザ・ビーチ」の撮影のためにマヤビーチの植物を根こそぎ抜き、撮影の邪魔になるとして砂丘を平らにしたことで、大量の土壌侵食が発生したという。以前の海岸は、自生する植物が砂に根をはり土壌の浸食を防いでいたが、その植物がなくなったために、砂がすべて海へ流されたとのこと。

 また、タイの最高裁判所は王立森林局に対して、20世紀スタジオからの賠償金は、マヤビーチの自然環境を元に戻すために使用するよう指示している。
【編集 : KK】

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