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【コラム】感謝の気持ちとしての「わずかなお金」すらも出したくない 韓国

Global News Asia 2023年2月11日 6時0分

 日本でいうところの、マンションの管理人さん、あるいは、用務員さんといった人を思い浮かべればよいのだろうか。

 韓国のアパートやマンションにも、警備や美化などの業務を引き受けている常駐の方がいる。基本、その場所に派遣されているだけであり、派遣された会社の人間だ。けれど、住人は、電球が切れたらすぐに連絡する。なっていないゴミの出し方がなされた時、この方がその場所をきれいにする。また、往々にして入り口にある管理人室(待機室)で不審者が入り込まないように警備し、警察へのより速い通報も担っている。
確かに、その物件の持ち主や管理会社から委託された「会社」の従業員であり、住人はなにもしないでいいとは思われる。

 しかし、韓国では今までの慣習として、1人2万円ほどのモチ代を年末に差し上げて来た。住民1人が2万円出すのではなく、たとえば十世帯住んでいれば2000円程度の感謝代になる。

 今の韓国では、それすら出すのがきつい。相次ぐ値上げ、世界的な物価上昇、無理はない。「ボーナスは、もともと雇ってもらっている会社から出してもらえ」。ご無理ご最もではある。それでも、古い住人は、少しでも感謝の気持ちが伝えられたらと言う。しかし、新しく若い住民は苦しいものは苦しいし、出せないものはだせない、と強硬だ。

 出さないと、入居者代表会議で管理項目の中に明確に「出さない」と決めたところも出て来た。規約上決まっていれば、住民同士でもめることはない。たった20000円なんかもらえるかと突っぱねる人もいれば、気持ちですからともらう人もいる。もちろん、気持ちはもらって、お金を返す人もいるだろう。

 日本でも似たような状態はある。世知辛い世の中、全世界になってきたなあ~。
【編集 : fa】

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