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鈴木雅也さん、コーチに就任! フィリピンの女子ソフトボール代表チーム

Global News Asia 2023年5月31日 6時0分

 2023年5月、フィリピンの女子ソフトボール代表チームのコーチに就任した鈴木雅也さんは、熱血指導中だ。

 彼は、高校時代に男子ソフトボール競技でインターハイ出場・愛知県選抜代表選出の経験がある。

 セブ島で約4年間働いていたとき、セブ島の高校で週末のみ野球・ソフトボールを教える活動をしていたのが最初。この活動を通じて、フィリピン大学や、UAAP10連覇を達成したソフトボールの強豪アダムソン大学など、マニラのコーチ陣とも交流を深め、大学での指導も積極的に行なっていた。

 鈴木さんにとっての大きな転機は、大学2年時にタイのチュラロンコン大学へ一年間の交換留学をした時の事。英語もタイ語も当時は全くできず、苦しい思いをしていた時に救ってくれたのはソフトボール。留学先のソフトボール部で仲間達ができたおかげで、英語・タイ語も徐々にできるようになった。その時から、鈴木さんにとっての第二言語は英語でもタイ語でもなく、ソフトボールだ。

 現在はTOEIC920点あり、英語のプロとして本業はあるものの、ソフトボールが鈴木さんの原点であることに変わりはなく、本業以外でも活躍の場を広げたいと思うようになった。そこで、フィリピンソフトボール協会と話し合い、完全無給のボランティアとして参画することに。本業の拠点をマニラに移し、現在はマニラ在住。

 鈴木さんはコーチングだけではなく、通訳兼コーディネーターとして日本側との繋がりも強めていく予定だ。彼の一番の目標は日本とフィリピンを繋ぐ架け橋となること。日本の学生たちには、自身が東南アジアで大きく成長できた経験を伝えていきたい。フィリピンの代表選手たちには、日本での初のトレーニングキャンプを実現できるようにし、日本の技術や規律面も学び吸収できるような環境を用意してあげたいと考える。

 フィリピンのソフトボールは、アメリカ植民地時代に始まった歴史あるスポーツ。

 1901年にアメリカがフィリピンを植民地化した際、アメリカ軍がソフトボールを紹介した。

 女子ソフトボールフィリピン代表は、Blu Girlsという愛称で親しまれている。

 アメリカの影響を受けたバッティングフォームやプレースタイルで、東南アジア競技大会では金メダルを何度も獲得し、東南アジアの強豪チームとして知られている。

 今年4月に韓国・仁川で開催されたアジアカップでは、7月にヨーロッパで開催されるWBSCワールドカップの出場権をかけて戦った。

 日本、中国、台湾に次ぐ4位という健闘を見せた。WBSCが特別出場枠をアジア地域に用意したことで、4位であるフィリピンもワールドカップ出場が決定した。

 今回のフィリピン代表メンバーは大学生を中心とした若いチームだが、4位という素晴らしい成績を収めている。

■プロフィール
鈴木雅也さん
Masaya Suzuki
1993年12月5日生まれ(29歳)
愛知県岡崎市出身。
岡崎市立甲山中→豊川高校→国士舘大(内1年間はタイ・バンコクにあるチュラロンコン大へ交換留学)
豊川高校在学時には、インターハイ出場、愛知県選抜代表へ選出され、四番中堅手として活躍。
大学卒業後は、日本で大手食品会社の法人営業を経験した後に渡比。

TOEIC920点の英語力を生かし、現在はオンライン英会話サービスを提供する会社にて、AI技術を活用したスピーキングテストの開発など、英語学習コンテンツ作成を本業とする傍ら、フィリピン女子ソフトボール代表チームのコーチとして活動中。
【編集 : LF】

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