Infoseek 楽天

【コラム】確率としては間違えることがあるけど、神の領域では…韓国

Global News Asia 2023年10月6日 6時0分

 当事者となったらそれは情報が発達している現代で困るだろうし悩む。でも、韓国のこの法律は、神の領域を守っていて、とても好ましい。

 韓国の産科では、男の子が生まれるか女の子が生まれるか、生まれるまで教えない。「胎児性別判定禁止」法だ。

 世の中は相変わらず男社会。子供を自分の命を懸けても産み落とすのは女性なのに、胎児の性別が男ではない=跡継ぎにはならないと、無理やり中絶をさせられる歴史が韓国にはあった。
まだどちらが生まれるかわからなかった時代は、経産婦たちが、顔つきが穏やかだから女の子、お腹が突き出しているから男の子などと経験則で当てていたが、当たらぬも八卦当たるも八卦の世界だった。
だから跡取りの男子を産むまでと10人女の子を産んで、最後の挑戦をしても、やはり女の子だったり~トメコとかシマイ(終い)とかいう名前。
朝ドラは史実道理に13人産むのかわからないが、育ったのは6人。幼児期に亡くなる比率が高かった時代は、性別よりも成人まで生きてくれだったのかもしれない。

 韓国の産科では、真ん中についているでしょう、とか、ピンクのお洋服を用意した方がいいですよ(ジェンダー厳しき折カラー選択は個人の自由)という匂わせも禁じられている。

 だが、21世紀に入り、生まれてくる子の親なのに、性別が医者やその関係者しかわからないのは違法だという訴えが増えてきた。2008年に憲法不一致という判決が出たが、法は改正されていない。

 医療法第20条第2項「胎児の性別を判定し、それによって知った胎児の性別を当事者である妊婦にも知らせてはならない」。胎児の性別判定の目的で診察や検査をしてはいけないし、エコー写真などで判定の手伝いをしても違法である。妊娠32週(現在は4周で1か月換算なので8か月といったところか)以前に告知してもいけない。

 これは、もしや一人しか生まないかもしれない現代には合っていない法律なのかもしれない。男の子でも女扱扱ってこなかった。母子の命を粗末にしてきた歴史があるから、韓国にしてはめずらしくまっとうな憲法だと思えるのだが。生まれてきた命を大切にする。性別は、神の領域だと思うのは、筆者も古い人間なのだろうか。
【編集 : fa】

この記事の関連ニュース