2014年9月4日、タイ英字紙に、観光地などの二重価格や割増料金について、観光客を呼び戻すためにも早急に見直すべきだ、という内容のコラムが掲載された。
タイ軍政は権力の掌握後、腐敗の撲滅や観光地で横行していた違法営業について厳しい粛正を行なっている。
しかし、タイを訪れる観光客は今年前半1362万人となり、昨年年同時期にの1526万人より10.7%減少した。
民政化を進める政府は、この減少した観光客を呼び戻そうと中国本土と台湾からのビザ手数料を無料にするなど、躍起になっている。
だが、観光客の呼び戻しに関わる問題として、二重価格と超過料金という問題を忘れてはいけない。これは昔からタイを訪れた観光客の不評を買い続けているのだ。
例えば、王宮とワットポー。前者の入場料は最近500バーツ(約1500円)になり、後者も100バーツ(約300円)から200バーツ(約600円)に値上げされた。一方で、タイ人の入場料は無料だ。これは、仏教徒の多いタイ人は、入場すれば必ず寄付をするからというのが主な理由とされている。
しかし、ここを訪れるタイ人は仏教徒だけではない。キリスト教徒やイスラム教徒のタイ人もいるのだ。彼らも同じように寄付をしてるのだろうか。とあるタイ在住アメリカ人ジャーナリストは、この件についてタイが末永く観光立国として繁栄したいのであれば、こうした不公平な料金は撤廃するか、縮小するべきだと書いていた。
他の地方観光地でも外国人はタイ人の2倍から10倍の料金を徴収している。ほとんどの外国人がタイ語を読めないために、タイ語で表記されているタイ人料金に気がつかない。
また、プーケットで成功しつつあるようなタクシーの適正化も急ぐ必要がある。繁華街で客待ちするタクシーのほとんどはメーターを使用しようとしない。ある欧米人は、それが当たり前になっていると思って乗ったタクシーがちゃんとメーターを使ったことに驚き、感謝を込めてSNSにビデオをアップした。
さらに、露天商たちは明らかに高額な値段を吹っかける。同じ商品の価格を訊ねても、タイ人と外国人で値段が違うのは当たり前だ。中にはこの時の値段交渉が買い物の醍醐味という寛大な旅行者もいる。
いずれの問題も初めて短期に訪れる観光客にとっては、一つの思い出程度かも知れない。が、多くのリピーターにとっては煩わしいものであり、来てくれた観光客がまた来たいと思わせる機会を奪うことになっている。
タイ政府観光庁が続けているアメージングタイランド・キャンペーンも、微笑みの国というイメージも、世界中の観光客を魅了している。しかしそれは、腹の中に黒いものを潜ませた含み笑いとして表現されることもある。
これからのタイは、こうしたぼったくり精神をできるだけ早急に取り払って行くべきであると提言したい。
【翻訳/編集 : そむちゃい吉田】
タイ軍政は権力の掌握後、腐敗の撲滅や観光地で横行していた違法営業について厳しい粛正を行なっている。
しかし、タイを訪れる観光客は今年前半1362万人となり、昨年年同時期にの1526万人より10.7%減少した。
民政化を進める政府は、この減少した観光客を呼び戻そうと中国本土と台湾からのビザ手数料を無料にするなど、躍起になっている。
だが、観光客の呼び戻しに関わる問題として、二重価格と超過料金という問題を忘れてはいけない。これは昔からタイを訪れた観光客の不評を買い続けているのだ。
例えば、王宮とワットポー。前者の入場料は最近500バーツ(約1500円)になり、後者も100バーツ(約300円)から200バーツ(約600円)に値上げされた。一方で、タイ人の入場料は無料だ。これは、仏教徒の多いタイ人は、入場すれば必ず寄付をするからというのが主な理由とされている。
しかし、ここを訪れるタイ人は仏教徒だけではない。キリスト教徒やイスラム教徒のタイ人もいるのだ。彼らも同じように寄付をしてるのだろうか。とあるタイ在住アメリカ人ジャーナリストは、この件についてタイが末永く観光立国として繁栄したいのであれば、こうした不公平な料金は撤廃するか、縮小するべきだと書いていた。
他の地方観光地でも外国人はタイ人の2倍から10倍の料金を徴収している。ほとんどの外国人がタイ語を読めないために、タイ語で表記されているタイ人料金に気がつかない。
また、プーケットで成功しつつあるようなタクシーの適正化も急ぐ必要がある。繁華街で客待ちするタクシーのほとんどはメーターを使用しようとしない。ある欧米人は、それが当たり前になっていると思って乗ったタクシーがちゃんとメーターを使ったことに驚き、感謝を込めてSNSにビデオをアップした。
さらに、露天商たちは明らかに高額な値段を吹っかける。同じ商品の価格を訊ねても、タイ人と外国人で値段が違うのは当たり前だ。中にはこの時の値段交渉が買い物の醍醐味という寛大な旅行者もいる。
いずれの問題も初めて短期に訪れる観光客にとっては、一つの思い出程度かも知れない。が、多くのリピーターにとっては煩わしいものであり、来てくれた観光客がまた来たいと思わせる機会を奪うことになっている。
タイ政府観光庁が続けているアメージングタイランド・キャンペーンも、微笑みの国というイメージも、世界中の観光客を魅了している。しかしそれは、腹の中に黒いものを潜ませた含み笑いとして表現されることもある。
これからのタイは、こうしたぼったくり精神をできるだけ早急に取り払って行くべきであると提言したい。
【翻訳/編集 : そむちゃい吉田】