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そのまま母国文化を学び続けて・北朝鮮

Global News Asia 2024年12月2日 12時0分

 来年(2025年)1月に、北朝鮮の平壌で行われる迎春大会で、日本にある「朝鮮学校」の生徒約100人が公演する。日々の学びの成果を、親子代々のふるさとで発揮する機会が得られるということだ。

 生徒は、小学生(児童だが日本では)と中学生。京都朝鮮中高級学校の校長の引率で、すでに2024年11月から北朝鮮に渡り猛練習をしている。その心の中は、もしかしたら、将軍様に会えるかもしれないといったドキドキ感。祈りながらその時を待っている。
さて、この迎春大会は、突然今年突飛に企画されたものではなく、2018年までは朝鮮学校の「在日朝鮮学生少年芸術団」として参加してきた伝統行事だ。
しばらくの間「コロナという病はわが国にはない」と言い切っていた北朝鮮が、どこからか情報が入ったのか、だれもコロナを知らなかった2019年からなぜか中止になっていた。
日本という他国で座学で北朝鮮や朝鮮半島のことを学ぶよりも、現地で学べるチャンスが再開したことは、喜ばしいことかもしれない。

 ただ、スマホをはじめ携帯電話の持ち込みは、厳重に禁止されている。現地の同世代は、たとえ携帯を持っていても、自国のなにを撮っていいのかがわからない。しかし、日本で育った子供たちには言い聞かせてもそのタブーがわからない。厳重な身体検査を受けて、北朝鮮に渡ったと思われる。
しかし、当然のことだが、北朝鮮に滞在する家族や親戚に渡す「現金」は申請すれば許可される。

 実は7月にも、朝鮮学校の生徒や朝鮮大学校(日本では大学とは認証されていない)の学生の訪朝が許可されている。1か月ほど朝鮮大学4年生が滞在して…北朝鮮にいる大学生はできない、冷麺を食べたりビールを飲んだり、自由を楽しみ外貨を落としてきた。

 コロナは確実に去ったとは言えない。けれど、北朝鮮に住まず日本の裕福な生活の中にいる学生たちは、病を超えてまた母国とつながった。
【編集 : fa】

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