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いじめを受けた女子中学生自殺…両親が札幌市を相手取り提訴「どれだけ娘が悩み苦しんでいたかと思うと、悔しくてなりません」約6500万円の損賠賠償請求

北海道放送 2024年7月5日 17時54分

3年前、札幌で自殺した中学1年の女子生徒がいじめを受けていた問題で、学校側が2年以上にわたっていじめの被害を放置していたとして、女子生徒の両親が札幌市を相手に約6500万円の損賠賠償を求める訴えを起こしました。

「いじめを受けた」という遺書を残し、2021年10月、自ら命を絶った札幌の中学1年生の女子生徒。

札幌市の第三者委員会の調査でもいじめと自殺に因果関係があったと認められました。

原告代理人 生越照幸弁護士
「真剣に子どもがSOSを出していることに対して、大人が受け取れずに亡くなってしまう…非常に悲しい事件」

女子生徒の両親は、5日、学校を管轄する札幌市を相手に、約6500万円の損害賠償を求める訴えを起こしました。

訴えなどによりますと、女子生徒は小学5年生の頃から同級生から「奴隷扱い」され、6年生の頃にはうつ病を発症し、悪化。

卒業間近には、校舎の屋上に上がり飛び降りようとしましたが、教諭に止められました。

その際、教諭には「死にたい」などと打ち明けましたが、その後、教諭や学校側からは相談に乗るなどの適切な対応は取られませんでした。

中学校に入ってもいじめは続き、1年生の10月、みずから命を絶ちました。

原告である母親のコメント
「ずっといじめられ続け、いじめ被害を訴えても先生方が誰も助けてくれなかった。どれだけ娘が悩み苦しんでいたかと思うと、悔しくてなりません」

今回の提訴を受けて、札幌市教育委員会は「基本的にいじめはあってはならないことだと考えております。未然防止に誠心誠意取り組んでまいります」とコメントしています。

5日までの経緯です。

女子生徒は、2019年の小学5年生の頃からいじめを受けていました。

アンケートなどでいじめの被害を訴えるも、適切な対応は取られませんでした。

そして、中学に入ってもいじめは続き、1年生の10月、自ら命を絶ちました。

この問題をめぐっては、2023年12月、札幌市の第三者委員会の調査報告書が公表されましたが、大部分が「黒塗り」で、どんないじめを受けていたかなどほとんど分からない状態でした。

そして、女子生徒の両親も「再発防止のために」開示を求め、札幌市教育委員会は2024年2月、調査報告書を再公表しました。

ここで初めて女子生徒がSOSなどを出していたものの、適切な対応が取られていなかったなど学校側の不手際が、次々と明らかになったという経緯もあります。

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