次世代半導体の製造を目指すラピダスへ工業用水を供給する、北海道苫小牧市の安平川で、国が定める目標値を上回るPFAS(ピーファス)=有機フッ素化合物が検出されたことがわかりました。
北海道内の河川で、目標値を上回るPFASが検出されたのは初めてです。
PFASは、調理器具のコーティングや消火剤などに使われる有機フッ素化合物の総称で、分解されにくい構造のため、水などに蓄積する特徴を持っています。
国は、コレステロール値の上昇や発がんなど健康影響があるとして、PFASの一種である、PFOSとPFOAの製造や輸入を禁止し、飲料水については、健康に悪影響が生じないとする暫定目標値を1リットルあたり50ナノグラムと定めています。
北海道によりますと、北海道苫小牧市の安平川にある苫小牧工水第二施設からのラピダスへの工業用水供給を2026年に控え、7月初めにPFASの水質検査を実施したところ、目標値を上回る1リットルあたり59~61ナノグラムが検出されたということです。
検出された場所は、工業用水道のため、飲用には利用されていませんが、安平川の上流には飲用水の浄水場があることから、北海道や安平町が浄水場の水質検査を進めています。
北海道は、原因の把握に向けて、複数個所で水質検査をするとともに、継続的なモニタリングを実施するとしています。