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連日の厳しい暑さ 注意したい…子どもの熱中症 大人よりリスクが高くなる理由は?そして、数時間後に症状が出てくる「時差熱中症」とは?

北海道放送 2024年7月18日 22時43分

熱中症。子どもは大人よりも危険な環境にさらされています。

海で元気いっぱいに遊ぶ子どもたち。熱中症にならないために、どんな対策をしているのでしょうか。

海水浴客
「こんな感じで外で遊んでいて、帰ってきて調子悪くなったことがあるので、やっぱりこまめな水分補給をさせている」

海水浴客
「長い時間、外にはいないようにというか、暑くなる前に家に入りなさいという形にはしている」

一方、公園で子どもを遊ばせている親は、「遊ぶ場所」にも気を配っているようです。

遊びに来た親子
「少し水がある分、水遊びをして涼んでという形で」
「なかなかまだ自分で(体調不良を)言える年齢じゃないので、親が気をつけてあげないといけないかなと」

遊びにきた親子
「きょう暑くなる気温を見たので、だから逆に水のある場所を選んで、涼しくなるようにこっちに来た」

しかし、対策をしていても成長過程の子どもは、大人よりも熱中症になるリスクが高いと専門家は指摘します。

すえおかこどもクリニック 末岡裕文 院長
「やっぱり体温調節が子どもたちは未熟。だから大人よりも対応に弱い、高温に弱いので、(熱中症に)なりやすいというのがあると思う。それから子どもたちは背が当然低い。歩道からの照り返しをもろに受ける。だから大人の高さで暑いと思っているとき、子どもたちはもっと感じている」

こちらは、マネキンを使った実験です。

気温30℃を超える屋外で、地面からの照り返しがどのくらい影響するのか、大人と子どもで比べてみると…。

胸の高さでは、大人は気温とほぼ同じ31.1℃なのに対し、子どもは38.2℃と、大人より7.1℃も高い結果となりました。

また首から下が赤く表示され、かなりの暑さとなっています。

すえおかこどもクリニック 末岡裕文 院長
「札幌も暑くなった。僕らが子どものころはこんな経験はなかったし、やっぱり毎年毎年暑くなってきている。大人は自分でこうなんだと(症状を)言えるけど、子どもは何も言えない。だからそこはやっぱり親や大人がキャッチしてあげないとだめだと思う」

熱中症は大人も子どもも、暑い場所から離れても安心はできません。すぐにではなく、数時間後に症状があらわれる「時差熱中症」に注意が必要なんです。

済生会横浜市東部病院患者支援センター 長 谷口英喜医師
「例えば子どもたちが昼間、運動会をやって元気に帰ってきたけども、夕飯過ぎたころにぐったりしてきて、寝るころには本当にもう体が熱くなってきて、そして意識がもうろうとしてきた。これはやはり昼間はそういうところで活動していたために起きる、この時差熱中症の一つ」

熱中症対策に詳しい谷口英喜(たにぐち ひでき)医師です。

「時差熱中症」は暑い場所から離れても、数時間後に症状があらわれることがあるため、24時間は警戒が必要だと話します。

済生会横浜市東部病院患者支援センター長 谷口英喜医師
「例えば暑い日中に活動してきて、夜、この季節、ビールとかアルコールを飲みたくなるじゃないですか。これ水分補給とかしないで、そのままアルコールだけを飲んでしまうと、アルコールは脱水を引き起こすから、それが引き金で熱中症を起こすということもある」

「暑いところで活動したら、(直後)24時間ぐらいは無理をしない。無理をしないというのは、それ以上、暑くなるような活動をしないとか、過度の飲酒を避けるとか、そして十分休息を取るというところ。そういうことを心がければ、たとえ昼間に熱中症になりそうになっても、私たちの体は回復力があるから、自然と回復してくれると思う」

■『時差熱中症』とは?
・暑い場所を離れても24時間は警戒が必要
・水分補給や涼しく過ごすことを心がける

■済生会横浜市東部病院患者支援センター長 谷口英喜医師によると…
・熱中症は繰り返す人が多い
・日本人の10人に1人は、熱に弱い体質
・何度もかかる人は専門機関で検査を

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