Infoseek 楽天

「約1分15秒間、ブレーキとアクセルを踏み間違えた過失は重大」81歳の女に禁錮2年6か月の実刑判決…自転車の女性はねた後に多重衝突、最高時速は約136キロの“暴走”で3人死傷

北海道放送 2024年7月25日 11時55分

おととし8月、札幌市西区で乗用車を運転中、自転車の女性をはねるなど、3人を死傷させた罪に問われている81歳の女の裁判…札幌地裁は、女がブレーキとアクセルを踏み間違えた時間は約1分15秒間に及び、最高速度も約136キロに上ったと厳しく指摘、禁錮2年6か月の実刑判決を言い渡しました。

起訴状などによりますと、札幌市の無職、里村香純被告81歳は、おととし8月、乗用車を運転中、札幌市西区西野4条9丁目の交差点でブレーキとアクセルを踏み間違え、自転車で横断歩道を渡っていた70歳の女性をはねて死亡させた上、その先の交差点で多重衝突事故を起こし、2人に重軽傷を負わせた罪に問われています。

これまでの公判で、里村被告は起訴内容を認め、弁護人も「反省して免許を返上、2度と運転はしない」などとして、執行猶予の付いた判決を求めました。

一方、検察は「ブレーキとアクセルを踏み間違え、自車を暴走させた過失は重大。以前も事故を起こしていて、本件の経緯に酌むべき点はない」などとして、禁錮4年6か月を求刑。

こうして迎えた24日午後の公判で、札幌地裁は「約1分15秒間、ブレーキとアクセルを踏み間違え、2つ目の事故時の速度は約136キロに上るなど、危険性が非常に高く、過失は重大」などと厳しく指摘。

その上で「適正に賠償がなされる見込みで、自らの罪を認めて謝罪、誠実に本件に向き合う姿勢も見られる」としながらも「悪質さからして、刑の執行を猶予するのは相当でない」として、禁錮2年6か月の実刑判決を言い渡しました。

里村被告は判決後、無言で死亡した自転車の女性の遺族に頭を下げ、法廷を後にしました。

この記事の関連ニュース