東京の人材派遣会社が、北海道と苫小牧市から介護人材の確保などを委託された際、業務委託料1億7000万円あまりを過大請求していたことを受けて、道は29日、この会社の関係者を詐欺の疑いで告訴しました。
告訴されたのは、東京に本社を置く人材派遣会社「シグマスタッフ」の関係者です。
この問題は、2018年から5年間「シグマスタッフ」の札幌支店が、道と苫小牧市から、介護人材の確保など3つの業務を委託された際、合わせて1億7000万円あまりを過大に請求していたものです。
道と苫小牧市の調査によりますと、「シグマスタッフ」は、過大請求するためのマニュアルを作成し、委託された業務とは関係のない費用を請求したり、同一人物の人件費を、道と苫小牧市に重複して請求したりしていました。
過大請求が発覚後の去年11月下旬に、「シグマスタッフ」は道と苫小牧市に全額を返還していますが、道は「組織的で意図的な書類の改ざんは極めて悪質」として、7月29日付けで、関係者を詐欺の疑いで、警察に告訴しました。
道は、告訴した関係者の役職や人数を明らかにしていません。
また告訴とは別に道は、すでに「シグマスタッフ」を今年3月から2年間、指名停止措置にしています。
なお苫小牧市も、告訴に向けて、顧問弁護士と準備しているということです。