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北海道に大きな被害をもたらす千島海溝や日本海溝を震源とするМ8.8以上の巨大地震 いつか起きる“その日”にどう備えるか 7道県182市町村が対象地域の【後発地震注意情報】とは何か?

北海道放送 2024年8月9日 19時21分

8日の地震は、札幌から1000キロ以上離れた宮崎県が震源でしたが、北海道内でも、巨大地震の発生が切迫していて、日ごろの備えが必要です。

ナギーブモスタファ記者
「九州の地震から一夜が明け、30年以内に巨大地震や津波が来るとされている釧路で、住民が危機感を募らせています」

千島海溝や日本海溝を震源とする巨大地震です。

千島海溝では今後30年以内にマグニチュード8.8以上、東日本大震災クラスの巨大地震が7%から40%の確率で発生し、最悪の場合、死者は10万人にのぼると推測されています。

釧路市民
「30年以内に地震が来るとか来ないとか親が心配で…いつか釧路をでたときに、親が残されて、津波に巻き込まれたら怖いなと。避難する場所も、たまに話しあっているが、それでも怖い」

釧路町民
「地震が起きるのは心配ですよね。日中仕事行っているときに、子どもたちが、実家に残っているので、そのときはどうやって逃げるかを実家の親と話している」

8日、宮崎県で震度6弱の揺れを観測した地震では、気象庁が初めて【南海トラフ地震臨時情報】を発表し、巨大地震への注意を呼びかけています。

北海道内に影響があるのか、9日、専門家に聞きました。

北大大学院 地震火山研究観測センター 高橋浩晃教授
「今回の地震は起こった場所が、九州の宮崎県ということで、北海道からはかなり離れていますので、直接的な影響はないと考えている」

一方で、北海道で暮らす私たちが、知っておきたい地震に関する情報があります。

堀内大輝キャスター
「今回の南海トラフ地震と同じように、北海道にも巨大な地震への注意を呼びかける【後発地震注意情報】というものがあります」

【北海道・三陸沖後発地震注意情報】とは、北海道の沖などで大地震が起きた場合、その後の巨大地震への注意を、住民や自治体に呼びかけるのが目的です。

おととし12月に運用が始まり、対象地域は7道県182市町村で、北海道内は、釧路市や室蘭市など63の市町村が指定されています。

気象庁は、2、3年に1回程度、発表されるとしていて、いつ、出されてもおかしくない時期に来ています。しかし…。

東川町民
「(“後発地震注意情報”って聞いたことは?)ないです。地震が少ないところに住んでいるので、あまり大きい地震は来ないだろうと、油断しているところはある」

江別市民
「(後発地震注意情報は)まったく知らなかったです。自分自身あまり備えをしていなかったので、すぐにやらないなといけないと思いました」

この先【後発地震注意情報】が発表された場合、私たちはどう行動すれば良いのでしょうか。

北大大学院 地震火山研究観測センター 高橋浩晃教授
「普段の生活をしていただいて、まったく問題ないと思います。ただし万が一、大きな地震が起こって、特に津波が起こった場合、すぐに避難できるように、避難の場所や避難経路を確認していただきたい」
「やはりこの機会に帰省先で、もし災害が起こったら、どう対応するかということを家族で、ぜひ話しあってほしい」

北海道内に切迫する巨大地震。夏休みの今こそ、家族で備える絶好の機会でもあります。

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