ある人にとっては懐かしく、ある人にとっては目新しい。「昭和」の時代にタイムスリップできるお店が、北海道空知地方の雨竜町にありました。
ダイヤル式の黒電話に…白黒テレビ。かつての子どもたちが夢中になった、オモチャの数々も―。
雨竜町にあるリサイクルショップ『レトロコミュニティ豆電球』です。
開店中ならぬ“点灯中”の店内に足を踏み入れると、そこには“昭和レトロ”な空間が…。
店を訪れた親子
「昔、こういうオモチャで遊んでたんだなってことを、子どもにわかってもらえるのはすごくいいかなと思いました」
「どういうところが楽しかった?」「仮面ライダーがいっぱいある」
ここでは、誰かが使わなくなったものも、別の誰かにとっては宝物です。
店を訪れた親子
「購入したものは、いま座っているソファーと、ソニー製のラジオ」
「“昭和レトロ”なものが、いろいろあってワクワクする」
店を切り盛りする、宮口夫婦です。2人のもとに常連客が集います。
常連客
「オープンのときから…」「やっぱり癒やしの場所だよね」
この建物、実は中学校の旧校舎でした。
宮口正道さん
「この窓ガラスが学校のものなんです。窓についていた板を外して作って、塗装し直して…」
解体されると知った宮口さんは、長く勤めた会社を退職。建物を守ろうと一念発起し、手作りで、この店を開きました。
宮口由己江さん
「いつかはちゃんとできるって思って応援しました。応援したっていうより、私自身がいつの間にか楽しんでいました」
宮口正道さん
「モノは使い捨ての時代になってきていて、可哀そうなな運命にあっていた」
来年で、開店20周年を迎える『豆電球』。
店自体も、次の世代へ継ぐ時期が近づいていると、宮口さんは感じています。
宮口正道さん
「今こうやって人がどんどん来てくれるようになったんで、これからも来た人に楽しんでもらえる場にしてほしい」
『レトロコミュニティ豆電球』―。あたたかな灯りで、マチと訪れた人の心を、そっと照らし続けます。
昭和ブームにものって、去年はこれまでで最も多い9700人が店を訪れるなど、いまや一大観光スポットにもなっているそうです。
宮口さんは、店を譲る予定だということですが、宮口さんの“思い”もそのまま、受け継いでいけるかという点も、引き継ぐ際のポイントになってきそいです。
宮口さん夫婦は、来年12月末までは、自分たちで経営し、再来年の2026年からは、新しい人にバトンタッチしたいとしていますj。