マチのコミュニティ復活まであと少しです。去年、北海道旭川市で閉店した銭湯をよみがえらせるプロジェクト。開店までの道のりは平たんではありませんでした。
去年春、入浴客の減少や燃料代の高騰でやむなく閉店した、旭川市神楽の住宅街にある「菊の湯」。
これまでマチの銭湯文化を残したいと願う若い世代が中心になって、再開を目指してきました。
8月上旬、半年以上かかった修繕作業がほぼ終わり、新品のボイラーに火が入りましたが…。
煙突の目詰まりを取り除いて起動に成功したものの…。
今度は水漏れとの戦い。
いくつものトラブルを乗り越え、8月、浴室にいつもの「お風呂屋さん」の景色が戻ってきました。
「菊の湯」復活を計画 塩路道徳(しおじ・みちのり)さん
「お湯も80℃近く上げることができたので、ちょっと一安心」
59年に渡って地域に愛され、去年3月、惜しまれながらのれんを下ろした「菊の湯」。
京都のアパレル会社の社長で、銭湯文化を広める活動もする塩路さんが「菊の湯」を見て惚れ込み、オーナーを半年かけて説得、事業を承継したのです。
「菊の湯」オーナー 熊谷清志さん
「ここに菊の湯が再開してくれれば、また戻ってきたいという客が多い。若い人たちの力はあると思うので楽しみに見ていきたい」
営業していると思って来た客
「開いていると思って(来た)。楽しみ。子どもが小さい時から来ていた」
オーナーの熊谷さんの力も借りていくつもの修繕を終え、若者にも人気のロウリュ式のサウナも設置した「菊の湯」。
ようやく9月上旬の開店にメドが立ちました。
「菊の湯」復活を計画 塩路道徳(しおじ・みちのり)さん
「大型連休の開店を目指していた?)全然無理でした。(オーナーの熊谷さんには)感謝です。毎日手伝ってくれたので」
地域のコミュニティの場でもある「銭湯」復活まであと少しです。