12日、告示された自民党総裁選。
９人が出馬する乱戦のカギを握るのは、北海道内をはじめ、全国の自民党員などによる「党員票」です。
告示日を迎え、各候補者が所信表明を行った自民党総裁選。
左上から、届け出順にご覧の顔ぶれが立候補しました。
総裁選史上最も多い、９人もの国会議員が名を連ねる異例の乱戦模様となっています。
そんななか、各候補者が北海道内など全国を回って躍起になっているのが自民党員の支持拡大です。
総裁選は国会議員１人一票の「国会議員票」と全国の党員・党友の投票によって配分される「党員票」で争われます。
「国会議員票」と「党員票」は同じ数の367票。
投票で過半数を得た候補者が新総裁に選ばれますが、過半数に満たない場合は「国会議員票」と「各都道府県連」の票をもとに上位２人の決戦投票が行われます。
９人が乱立する今回の総裁選。
決選投票に進むためにカギを握るのが「党員票」なのです。
党員歴およそ20年。
札幌市で建設会社を経営する熊谷一男さんは、次期総裁には党への不信感を払しょくする「新しい顔」に加え、「確固たる国家感」が必要だと考えています。
自民党員 熊谷一男さん
「外交強化というのは外せないと思う。そういったものをきちんと考えて活動行動できる人がものすごく大事だと思う」
気になる候補者は。
自民党員 熊谷一男さん
「今の現状では２、３人ぐらいはこの人だったらというのはいる。ただ最終的には政策をそれぞれ聞いて決めたい思う」
ただ、決選投票になれば「議員票」が大きく比重を増す総裁選。
しかし、北海道文教大学の宮本融教授は早期の解散総選挙が予想される中、いわば民意ともいえる党員の意向に反して議員票で覆すことは難しいと指摘します。
北海道文教大学 宮本融教授
「１位と２位の差がどれくらいになるかにもよるが、その差がそこそこあるのであれば、国会議員票でそこをひっくり返すというとちゅうちょする部分はあると思う。その意味では一対一にしていると言いながら今回は党員票の重みは相当あると思う」
対する立憲民主党は、政権交代を目指す党として国民の支持を得られる安定感をアピールできるか、４人の候補者による代表選がすでに始まっています。