Infoseek 楽天

北海道で約50年にわたり営業してきた『西友』が撤退 札幌にある9店舗すべてが営業終了 大勢の利用客が見届ける中で店のシャッターが閉じられる イトーヨーカ堂も撤退した北海道で大きく変化するスーパーの勢力図

北海道放送 2024年9月30日 21時41分

長らく私たちの「衣食住」を支えてきた「西友」。

札幌の9つの店舗のうち、9月29日に札幌の清田店など4つの店が営業を終え、30日は旭ヶ丘店のほか、残りの5つの店が閉店となりました。

9月30日で閉店する「西友旭ヶ丘店」から中継です。現地には寺﨑結加記者がいます。

◇《寺﨑結加記者・中継リポート》

先ほど、閉店セレモニーが始まった「西友旭ヶ丘店」です。

午後6時に最後の営業が終わり、20分ほど前から続々とお客さんが店の外に出てきています。

私は閉店のおよそ1時間前から「西友旭ヶ丘店」で取材していますが、肌寒い中、店舗の前で写真を撮っている人や、設置されたメッセージボードに『24時間営業していたから仕事終わりに利用できた。正直寂しい』との言葉が綴られていました。

これで北海道内に9店舗あった、すべての西友が閉店したことになります。道内のスーパーの勢力図も変わり始めています。

◇《都市部で変わるスーパーの勢力図…地方では買い物難民も》

西友清田店(9月29日)「ありがとうございました!」

9月29日、札幌市清田区にある「西友」の店舗が閉店しました。長らく私たちの「衣食住」を支えてきた「西友」。

札幌の9つの店舗のうち、9月29日に札幌の清田店など4つの店が営業を終え、30日は旭ヶ丘店のほか、残りの5つの店が閉店となりました。

1973年に札幌市豊平区の「月寒店」が開店して以来、約50年にわたる、北海道内での歴史に「西友」が幕を下ろしました。

西友を訪れた男性客
「寂しいですね。子どものおもちゃとかを、昔買いに来ました」

西友を訪れた女性客
「ほとんど毎日といっていいほど(西友に)通っていたので寂しいです」

今後、閉店した店舗はイオン北海道が引き継ぎ、10月末から順次「イオン」「マックスバリュ」「ザ・ビッグ」へと改装されることになります。

さらに、北海道内では「イトーヨーカ堂」も撤退し、札幌の3つの店舗には、関東を中心に展開する「ロピア」が新たに進出します。

日本経済大学 西村尚純教授
「お店の看板が変わるだけで、実質的な変化はない。特段の不便を感じることはないと思う」

ただ、西村教授は地方から撤退し、札幌に大きな店が集中すると、地方では“買い物難民”が発生する可能性があるとも指摘しました。

勢力図が変わろうとしている道内のスーパー業界。今後、私たちの生活にどんな影響が及ぶのでしょうか。

◇《寺﨑結加記者・中継リポート》
先ほど「西友旭ヶ丘店」では、閉店のセレモニーが行われ、店長が、集まったお客さんに向けて挨拶の言葉を送りました。

西友の北海道内での店舗の営業は、9月30日をもって、すべて終わりました。こちら現場は、お客さんから「ありがとう」という大きな声や拍手に包まれていました。

堀啓知キャスター)
スーパー再編によって、もちろんいいこともある一方で、高齢化する社会の中で、誰もが買い物ができるような環境を維持できる、そうした仕組み作りも必要なのかもしれません。

この記事の関連ニュース