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自民 単独過半数割れの可能性も 北海道でも有数の激戦区 北海道11区各候補…「それぞれの不安」 物価高騰対策にはどう取り組む?

北海道放送 2024年10月22日 20時20分

投開票日まであと5日となった衆議院選挙。
北海道十勝地方が選挙区の北海道11区は、北海道内でも有数の激戦区になっています。

北海道11区は届け出順に立憲民主党の前職石川香織氏、自民党の前職中川郁子氏、共産党の新人佐藤耕平氏が立候補しています。

先週末の夜。にぎわう北海道帯広市の繁華街に姿を見せたのは自民党の中川郁子氏です。

「俺らも頑張るから。頑張ってね」

「どぶ板」さながら飲食店を1軒づつまわり、支持を訴えます。

頭をよぎるのは前々回の衆院選での落選の記憶です。

自民・前 中川郁子候補(65)
「あの4年間を考えると最初、浪人2年で済むかな、3年で済むかな。とうとう4年間きて、でもそのおかげでこの広い十勝管内を一軒一軒回れたので。(現職になってから)『中川郁子本人です』っていうのができていないのが不安」

前回、比例復活最後の「銀バッジ」をつかんだ中川氏。

党への「裏金問題」の逆風が強まる中、「保守票」を取りこぼさないよう大臣クラスが次々に十勝入り。

21日は、派閥トップの麻生太郎元総理が入りました。

自民党 麻生太郎元総理
「農業やって、もうけなきゃ。仕事やってんだろ。仕事やってんならそれで金稼がなきゃ。稼ぎ出してなんぼのもんでしょう」

1000人の支持者を前に3年間の与党議員の実績を訴え、「組織固め」に懸命です。

自民・前 中川郁子候補(65)
「(比例復活は)全然悔しくない。本当にありがたかった。でも奇跡は二度は起きないから。私がこれからやりたいことに、納得と共感が得られるかどうかだと思います」

一方、帯広市内の喫茶店に姿を現したのは、立憲民主党の石川香織氏です。

過去2回の衆院選では、中川氏との一騎打ちを制してきた石川氏。

しかし、今回はちょっと様子が違います。

立憲・前 石川香織候補(40)
「本籍地が自民党、住民票がちょっと迷ってる人がいるみたいな感じなので、なかなか表立って私を応援できないという人もいますし、隠れ石川(支持者)に支えられてきた部分が大きいと思うので、昔から自民党を応援している人でも、自分の好きだったころの自民党じゃないと言っている人がいる。そういう人が今回、私と書いてくれるかどうかっていう」

野党一本化が叶わず票の分散が見込まれるため、十勝地方で根強い保守層や無党派層の取り込みが大きな課題です。

20日は、枝野幸男最高顧問も票の掘り起こしに駆けつけました。

立憲民主党 枝野幸男最高顧問
「石川香織が羽ばたくだけじゃない。それを通じて皆さんの暮らしの声が、もっともっと政治に届く」

公示からすでに70回を超える徹底した街頭演説を行うのは、共産党の佐藤耕平氏です。

共産・新 佐藤耕平候補(48)
「(消費税を)社会保障のために使うと言いながら、今なお、年金だけでは暮らしていけない人たちがいる。そういう政治をこれ以上許すわけには、いかない」

2014年以来の候補として最低賃金時給=1500円の実現や平和主義などを掲げて自民批判票の受け皿を目指し、党勢の拡大と比例票の上積みを狙っています。

今回の衆院選について、JNNなど各社の情勢調査は、自民党の単独過半数割れの可能性を指摘しています。

過半数割れは、どんな時代に起きているのかというと、2000年以降だと以下の3回です。

▼2000年 森総理の「神の国」発言で解散
▼2003年 民主党と自由党が合併・マニフェスト選挙
▼2009年 与党大敗で政権交代

一方、HBCが道内選挙区立候補者39人に行ったアンケートで、「国民の生活を楽にするためにどう取り組むか」という問いに対して、以下の回答が得られています。

▼賃上げ 15人
▼消費税廃止・減税 14人
▼給付金・生活支援 3人
▼経済支援・経済発展 3人
▼金融政策見直し 2人
▼国際紛争の解決 2人

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