札幌・ススキノで男性が殺害され、首が切断された事件で親子3人のうち唯一、審理が進んでいる母親の田村浩子被告62歳の裁判。5日は「事件当日の検索履歴」をめぐり攻防が繰り広げられました。
6月に始まった母親・浩子被告の裁判も5日で5回目。初公判では、傍聴券を求めて300人以上が列を作りましたがこの日は、人影もまばらでした。
この事件は、去年7月、札幌市の歓楽街ススキノのホテルで、当時62歳の男性が殺害されて首を切断されたもので、逮捕・起訴された親子3人のうち、母親の浩子被告は、死体遺棄と損壊のほう助の罪に問われています。
これまでの裁判では、娘の瑠奈被告30歳の「犯行を知っていたが止められず、手助けした」と主張する検察と、「犯行自体を知らず、手助けする意思はなかった」とする弁護側の攻防が続いています。
5日の裁判で検察側は、瑠奈被告をめぐり浩子被告と密に連絡を取り合っていた父親・修被告60歳が事件当日、スマホで「殺人 時効」と検索していた可能性が高いと主張しました。
一方、弁護側は修被告のアカウントに「get 過去形」や「メイク たれ目」など、明らかに修被告のものではない履歴も残されていたため検索した人物が修被告か、瑠奈被告か特定することは難しいと主張しました。
また、遺体を運ぶために使ったスーツケースは、自宅に散乱していた瑠奈被告の人形32体がぴったり収納できるサイズで、犯行のために買い与えたものではないと反論しました。
次回、20日の公判では修被告に対する検察側の証人尋問が行われる予定です。