いま、子どもたちの視力低下が止まりません。学年を追うごとに近視になる割合が増えるというのですが、どうすれば防いで行けるのでしょうか。
学生
「右目を隠したらRが消えて左目を隠したらLが消えてる」
集まったのは保育士を目指す専門学校生。視力の矯正や検査のエキスパートである「視能訓練士」から、子どもの目について授業を受けています。
吉田学園医療歯科専門学校 佐藤幸恵 視能訓練士
「目の不調を子どもたちは言葉にして訴えないので、いろいろなしぐさやサインを知ってもらっていち早く目の病気を発見してもらえたら」
幼いうちから近視などになる子どもが増え、授業でも対応することにしたのです。
学生
「声かけとか子どもの見え方とか、どういうことを感じているかを感じ取りながら、保育者としても見ていけたら」
札幌市にある子ども用メガネの専門店でも、学年を追うごとに近視の割合が増えてくるといいます。
キッズコレクション 佐々木孝子 店長
「ゲームしたりスマホで動画を観たり授業や宿題でタブレットを使う機会が増えている。(保護者から)視力に影響を及ぼすのではという心配の声が増えてきている」
子どもがスマホを使ったり、授業でタブレット端末を使ったりするのは当たり前。
目の疲れやかすみなどを大人のような症状を訴える子どもが眼科を受診するといいます。
ひきち眼科 引地泰一 院長
「低学年の子どもでも、視力低下や見づらさを感じている子が徐々に増えてきている印象」
ことし7月に文部科学省が発表した調査をもとに引地医師がまとめたデータによりますと、裸眼視力が0.3未満の子どもは小学1年生では男女とも1%台なのに対し、学年を追うごとに割合は増え中学3年生では3割に。
北海道内の子どもたちに関する別のデータでは、裸眼で1.0未満の割合が小学生、中学生、高校生すべてで全国平均を上回っていて、早いうちからの対処が必要だと引地医師は指摘します。
ひきち眼科 引地泰一院長
「視機能は6、7歳せいぜい10歳までに成人(程度)に達することになるから、この時期にどんな見るための刺激を目に送るかというのは視機能発達や障害には大きな時期になる。(スマホやタブレットを)使わないわけにはいかないと思うので、うまく使うことが大切」
スマホやタブレットが生活に欠かせなくなったからこそ、うまい付き合い方が大切です。