札幌市の認可保育園で10月、1歳の男の子が給食で出された離乳食をのどに詰まらせ死亡した事故で保育園の運営会社が先ほど記者会見を開き、謝罪しました。
『アイグラン保育園拓北』運営会社 橋本雅文社長
「ご遺族さまに深く、おわび申し上げます。申し訳ございません」
謝罪の言葉を口にしたのは、札幌市北区にある市の認可保育園『アイグラン保育園拓北』の運営会社です。
この保育園では10月23日の昼前、1歳1か月の男の子が、給食で出された離乳食をのどに詰まらせ、心肺停止の状態で病院に運ばれましたが、その後、死亡が確認されました。
当時、保育園で何が起きていたのでしょうか?運営会社による会見で、状況が明らかになりました。
『アイグラン保育園拓北』島田真規子園長
「足音が聞えて(職員が)子どもの背中を叩きながら入ってきたんです。子どもを見たときに、ぐったりしていて顔色が青かったので」
保育園では、救急隊が到着するまで、消防からの指示を受けながら、応急措置にあたったということです。
『アイグラン保育園拓北』島田真規子園長
「“意識がありません、ないと思います”と(消防に)言ったら、人工呼吸してくださいと指示を受けて、その通りに職員に指示して、その場でやってもらいました」
亡くなった男の子の月齢は、1歳1か月。出された給食の離乳食に、問題はなかったのでしょうか?
馬場佑里香記者
「午前7時半です。事故があった保育園には、きょう15日も保護者も園児が登園しています」
保育園側は、事故から3週間たった今月13日から、保護者に当時の状況や経緯について説明を始めました。
1歳児を通わせる保護者
「(給食について)細かくちゃんと確認してくれてたので、安心はしていました。早いなとは思いました、あげるものが…。離乳食と言っていたけれど、肉とか野菜のおひたしとか、あげていたのは早いんじゃないかと思っていたんですけれども」
保護者向けの園の説明書には「当園では『自園調理』により、子どもの年齢に応じた食事の提供を行っています」と記されています。
給食で出された離乳食について、保育園側は会見でこう説明しました。
『アイグラン保育園拓北』運営会社 西岡寿彦部長
「離乳食に関しては(園児)個別で、かなり進行度が変わってくるというところがあるので“月齢に対して…”ということではありません」
保育園側は現時点で、園の安全管理マニュアルに沿わない行為はなかったと説明します。
『アイグラン保育園拓北』島田真規子園長
「亡くなったお子さんの成長を楽しみに、毎日かわいがって保育をしてまいりましたので、このようになってしまい本当に申し訳ない気持ち、残念な気持ちでいっぱいです」
関係者によりますと男の子の死因は、司法解剖の結果、のどに物を詰まらせたことによる窒息死とみられます。
警察は、業務上過失致死の疑いも視野に慎重に調べています。