北海道羅臼産の高級天然コンブ45キロを販売し、横領したとして漁協の元課長の男が逮捕された事件で、男はこれまでにも複数回に渡ってコンブを無断で販売した可能性があることがわかりました。
羅臼漁協の元課長、吉田幸洋容疑者は2023年9月ごろ、漁協の倉庫で保管されていたコンブ約45キロを15万円あまりで無断で業者に販売し、横領した疑いが持たれています。
警察によりますと、吉田容疑者は逮捕前、漁協の聞き取りに対し「私はやっていない」などと説明していましたが、逮捕後は一転して容疑を認め「売ったことは間違いないが何本売ったかは正確には覚えていない」と話しているということです。
また、羅臼漁協によりますと、吉田容疑者が管理する倉庫の鍵が1つなくなっていて、休日などに何者かが倉庫を開けた記録があるということです。
羅臼漁協が把握しているだけで被害額は3500万円以上にのぼっていて、警察は在庫と帳簿が一致していない箇所がほかにもあることから、吉田容疑者が複数回にわたってコンブを無断で販売した可能性があるとみて余罪を調べています
吉田容疑者の逮捕を受けて羅臼漁協は
「元職員が逮捕されたことについては、誠に遺憾であり、組合員と関係各位の信用を失墜させたことに対し、心から深くお詫び申し上げ上げます。組合としては、今後とも捜査当局に全面的に協力し、2度とこういうことが発生しないよう信頼回復に努めて参る所存です」とコメントしています。