物価上昇の余波が公共施設やサービスにも押し寄せています。札幌市は21日、一部施設の観覧料などを来年4月から値上げする方針を明らかにしました。
時崎愛悠記者
「観光客も訪れる時計台ですが、来年4月から観覧料が200円から350円と値上げされる見通しです」
札幌市は、観光施設や大規模ホールなど300か所以上の施設について、料金の引き上げに踏み切る方針を明らかにしました。
区民センターや体育館などで料金を引き上げるのは、1996年以降28年ぶりです。
札幌市財政局財政部 生野祐光部長
「民間の活力や効率的な施設運営に努めてもらい、物価も上がってこなかったこともあり、料金を抑えてきたが今回については、それを上回る物価の上昇がある」
時計台の観覧料の150円引き上げについて、観光客からはさまざまな声が。
観光客
「いきなり上げすぎかなとは見て思った。50円ずつとか」
「(元の)200円というのが、そもそも安いから気にならない。物価も高いから、しかたない」
さらに…
時崎愛悠記者
「札幌駅北口の地下駐車場では1時間340円のところ来年4月から1時間500円へと値上がりする見通しです」
利用者
「ごくまれに駐車場使うけど、ちょっと上がりすぎ。せいぜい400円くらいにしてほしい」
人件費や光熱費の高騰に加え、修繕費も必要となっているといいます。
時崎愛悠記者
「青少年科学館の観覧料は700円から来年4月には800円に値上がりする見通しですが、大学生高校生を対象に半額でも提供される見通しです」
厚別区の青少年科学館では一般料金が100円上がり800円になりますが、学生が文化に親しむ機会を提供する目的で、一般料金の半額にあたる「学生料金」が新たに設定されます。
学生料金は、南区の札幌芸術の森や豊平区の豊平館でも適用されます。
札幌市財政局財政部 生野祐光部長
「これからも持続的に利用してもらうためには、一部負担してもらう必要がある。いろいろな物価が上がって大変な状況だと思うが理解と協力をいただきたい」
札幌市は来年4月からの引き上げを目指していて、改正案を28日からの定例市議会に提出します。