26日、札幌すすきののガールズバーで、男女4人が全身やけどを負った爆発火災。
火を放ったとみられる41歳の男性と、けがをした女性従業員との間で、交際をめぐるトラブルがあったことがわかりました。
石黒拓海記者
「午前10時です。警察と消防による現場検証が行われます」
27日午前、警察と消防が入ったのは、札幌すすきのにあるビルです。
26日午後3時すぎ、すすきの周辺には、サイレンの音が鳴り響きました。
ビルからは激しく炎が上がり、辺りに煙が立ち込めます。
27日午後、札幌市中央区南5条西3丁目で起きた爆発火災。発生場所は、ビル2階のガールズバー『ミリオン』でした。
目撃者
「買い物をしていまして、店から出てきたら、物が落ちる音がして、工事かなと思ったらガラスが散乱していて」
「(ビルの)中から衣装を着た女の子たちが、火がついた状態で2人くらい出て来ました。従業員のかたが必死で(火を)消していた」
ストレッチャーに乗せられて救助される男性の服は、焼け焦げていました。
消火を手伝った女性
「両手とか、髪の毛とかが燃えているようなパニックになった男性が(ビルから)出てきて、両手にタトゥーが入っていて、溶けるぐらいドロドロになっていた」
「(腕の)皮がめくれて、ペットボトルの水を(別の)男性がかけていたので一緒にかけた。近くのコンビニに行って“お水くれませんか”と言って水をバケツでもらった」
この爆発で、30代から50代の男性3人と、20代の女性従業員が、全身にやけどを負い、病院に運ばれました。
病院での治療が続く中、27日、新たな展開がありました。
警察は、意識不明となっている41歳の男性が火を放ったとみて、現住建造物等放火の疑いで捜査していることを明らかにしました。
消火を手伝った女性
「『急に液体をばらまいて、そこに火をつけた瞬間、爆発した』と(救助した)男性が言っていた」
当時、現場では何が起きていたのでしょうか。火元は6階建てのビルの2階とみられています。
焼けた2階と3階はガールズバーで、バニーガール姿の女性が接客することで、ススキノでも人気を集めています。
HBCの取材に基づく、2階の見取り図です。
関係者によりますと、出火した時、店は営業中で、2階にはバニーガール姿の女性が1人、女性従業員が2人。客の男性が数人いました。
そこに現れたのが、41歳の男性です。
無言のまま店に入ってくると、バケツに入れて持ち込んだ“ガソリンのような液体”を店の中にまき、ライターのようなもので着火したということです。
41歳の男性は、やけどをした20代の女性従業員との間で、交際をめぐるトラブルがあったことが、新たに分かりました。
警察は、現場検証を行い、ガソリンのような液体の成分を調べるとともに、事件の背景に人間関係のもつれがあったのかも含め、慎重に捜査を進めています。