人手不足の影響なのでしょうか?参加者を大募集です。
真冬の1月、極寒の海に飛び込む「行修者(ぎょうしゅうしゃ)」と呼ばれる若者たち。
北海道南部の木古内町の伝統行事「寒中みそぎ」です。
観覧者、
「吹雪の中で、ものすごい迫力がありました」
「寒い中、水浴びてて、すごいかっこいいなって思いました」
行修者を務めるのは名誉のはずですが…。
祭典の執行部
「まるっきり2人がいないというのは初めてのことですね」
来年の行修者が集まらず、大ピンチ!伝統を次の世代へ引き継げるのでしょうか。
ご神体をかかえて海へ飛び込んでいく男たち。
1961年の「寒中みそぎ」の映像です。
佐女川(さめがわ)神社に江戸時代から続く、豊漁・豊作を祈る神事で、毎年4人の勇敢な男たちが、荒行に挑んできました。
「寒中みそぎ」を多くの人に知ってもらおうと、木古内町観光協会では、ガイドが同行する「木古内みそぎまち歩き」を、1年を通して実施しています。
商店街の菓子店を訪れると、「みそぎ」にまつわるお菓子がいっぱい!
酒店では、地元の米を使った、町内限定販売の地酒「みそぎの舞」を味わえます。
藤田忠士 記者
「美味しいですね~!飲むと『寒中みそぎ』の映像が浮かび上がってきますね」
東出商会 東出邦夫社長
「『寒中みそぎ』『みそぎの舞』がなくなってしまったら私商売やめる」
まち歩きのゴールは浜辺です。
木古内町観光協会 竹田伴生事務局長
「こちらに最後来てもらって、実際に『水ごり体験』を提供しています」
行修者が心身を鍛えるため、昼夜問わず行う「水ごり」です。
藤田忠士 記者
「あー!すごい迫力ですね。これ裸で行修者の方やるんですからね。すごいなこれは…」
木古内町観光協会 竹田伴生事務局長
「やはり木古内町は”みそぎ”あってこその町と、われわれ観光部門でも考えています」
そのマチの宝ともいえる「寒中みそぎ』が、いま、存亡の危機なんです。
4人の「行修者」は、それぞれが4年連続で務め、毎年1人ずつ入れ替わっていくのがならわしです。
今年の1月は、新たに加わる予定の男性が健康上の理由で急きょ辞退し、1年限りの「代役」でしのぎました。
さらに、来年の内定者も決まっていません。
つまり、4人のうち2人も足りないままなんです.
佐女川神社みそぎ祭典執行部 廣瀬雅一部長
「(内定者は)今のところまだないですね…。毎年終わるごとに、翌日から募集を始める感覚ではいたんですけど、どうしても年末近くになって、誰もいないという結果は残念」
佐女川神社では、これまで町民の紹介などで行修者を集めてきましたが、今年は初めて公募に踏み切りました。
函館市などの高校や大学にポスターを貼り、SNSでも応募を呼びかけ、伝統を受け継ぐ若者が現れるのを待っています。
佐女川神社みそぎ祭典執行部 工藤聖部長
「先人たちから受け継いできたものですので、できることなら残して伝統を伝えていきたい思いがあります」
【11月28日現在、募集中の「寒中みそぎ」の行修者の条件】
・2025年1月13日~15日の神事に4年間参加
・心身ともに健康
・35歳くらいまでで未婚など
旅費や食事、謝礼の10万円が支給され、神社に宿泊することになります。
募集は11月30日が締切ですが、28日現在までの応募は0人です。
我こそはという方は、木古内町の佐女川神社(電話番号は01392-2-2135)にお問い合わせください!