2023年7月、札幌・ススキノのホテルで首を切断された男性の遺体がみつかり、親子3人が逮捕・起訴された事件で、12日午前11時から母親の田村浩子被告(61)の7回目の裁判が開かれ、浩子被告への被告人質問が行われました。
◆事件直前・直後について
瑠奈被告が出かける前、金髪のウィッグをかぶっていたことについて聞かれた浩子被告は
「『見て』といわれたので見たが、娘はウィッグを何個もも持っていたしショートカットのウィッグをかぶることがあったので気にならなかった」
「海外から取り寄せたり、ウィッグ店に行ったりもしているので30個以上はある」と話しました。
瑠奈被告が被害男性と出かけたことについては、
「修被告もいるし安心していた。なるようにしかならないと思った」ということです。
瑠奈被告が帰宅したあと「おじさんの頭持って帰ってきた」と言ったときのことについては、
「午後3時から日暮れくらいだったと思う。『きのう、こんなことがあったよ』という流れで言われた」
「『何の話?どういうこと?』という疑問がわいた。そのあとの話の流れで具体的な話がでてきた」
「『浴室で従業員が驚かないように血を掃除した』と言われた」
「そばに寄っては見てはいないが小さめの衣装ケースに水と黒いゴミ袋があって、何かはあるなと思った」
「割と淡々としていた」と話しました。
瑠奈被告が事件に関わったとと確信したのは…
「7月3日の新聞で、『ススキノで事件が起きた。一緒にいた人を探している』という記事があって、まさかこれではないよなと娘にみせたら『この記事とっておいて』と言われ、無関係じゃないと思った。血の気が引いた」ということです。
その後、修被告と顔を合わせた時、「大変なことになったね」とお互い目を見ただけで思いを感じ取ったといいます。
さらに、遺体の頭部を見てそう思ったのかと弁護人に問われると、浩子被告は、30秒ほど沈黙して、涙をぬぐい、
「『ちょっと来てみて』と言われて行ってみたら、それがそこにありまして、絶望的な気持ちになった。最愛の娘が絶対的にやってはいけないことをした」
「常軌を逸しているのはわかったので『すごいね』と言った」と述べました。
「ほめようという意識はなかった。娘が壊れてしまっている。あまりに常軌を逸していて、その調子に合わせることしか出来なかった」と声震わせながら続けました。
瑠奈被告から、「撮影してほしい」と言われた時の気持ちについては、
「その前にみた頭部がフラッシュバックした。またそれを目にしないといけないと思うと耐えられるか不安に思った」
「無理とは言えずに『カメラを触るのが苦手だから修被告に頼んだらどうだろう』と言った」
「平穏に見えるが行っていることが異常。これ以上(瑠奈被告の)心を乱したくなかった。もし言ったらどう壊れるか分からないので」
と話しました。
さらに、損壊された頭部について
「居間に、娘がチェキを持ってきた。『写したから写真見て』と言ってきた。数枚持っていたので、ちらっと見た。浴室で頭部の写真の様子が見えたので、見たくない気持ちだったのに『ちゃんと見て』とルナに手渡しされる。『全部見て』と言ってきて、4枚あったが3枚目で精一杯だった。4枚目は見てないが、見たことにして、お返ししました」