次世代半導体の生産に欠かせないオランダ製の装置が、ラピダスの工場建設が進む千歳に到着しました。
髙橋智也 記者
「来年春の稼働に向け、きょうも急ピッチで作業が進められているラピダスです。一見、コインロッカーのようにも見えるこちらの装置。これが、次世代半導体づくりの要となります」
名前は、「EUV露光装置」。
特殊な光を照射して、回路のパターンを半導体の基盤に焼き付けます。
装置全体は、幅約10メートル、高さ約3メートルの大きさです。
オランダの製造メーカーからは、分解した状態で貨物機で運ばれ、その第一陣が14日に千歳市に到着しました。
鈴木直道 知事
「来年春の試作ラインの稼働に向けた節目を迎えた」
18日朝の北海道の会議では、ラピダスの工場建設は約85%まで完了し、順調に進んでいることが確認されました。
鈴木知事も、重要な装置の到着に気持ちが高まります。
鈴木直道知事
「あの装置はいくらするんですか?正式にはわからない?数100億円」
実は、1台約200~300億円ともいわれています。
ラピダス 小池淳義社長
「最先端の半導体を届けることができる確実な第一歩になる。記念すべき日だと思っている」
18日夕方に開かれた式典には、製造メーカー「ASML」のジム・クーンメン最高顧客責任者も出席し、「ラピダスの成功と日本の半導体産業の成功を祈っている」と発言しました。
経済産業省 奥家敏和 大臣審議官
「ラピダス社の取り組みによって、2023年度からの14年間で累計18.8兆円の経済効果があると試算されている」
北海道はラピダスの工場進出を契機に、半導体の研究や人材育成を行う複合拠点を作り、半導体産業の経済効果を全道に広げる考えです。