冬道の転倒防止に欠かせない滑り止めの砂。その砂を入れておく箱にごみが捨てられ、管理を担当する除雪センターの職員らが頭を痛めています。
交差点や横断歩道のそばに設置された緑色や茶色の箱。
ツルツル路面にまく、滑り止めの砂が入っています。
札幌市内に約5000個あり、市民にも身近な存在です。ところが…。
時崎愛悠記者
「こちらの砂箱の上には空の瓶が置かれていて、空袋入れには食べ物のゴミが入っています」
クリスマスの25日、歓楽街・すすきのの砂箱には、食べ物の容器やペットボトルといったごみが捨てられていました。
空になったコーヒーカップやお菓子の包み紙も…。
街の人は…。
東京からの観光客
「ゴミ箱が街からなくなってこういうところに捨ててしまうのかも」
札幌市民
「たばこの火はとても危険。やめてほしい」
このごみに悩まされているのが、箱に砂を補充する作業班のメンバーです。
作業班
「(どんなごみが多い?)缶とか食べ殻とか」
この作業班は本来、砂の補充のほか、砂をまいた後のビニール袋を回収するのが役割ですが、ごみのせいで仕事が増えているといいます。
箱に砂を補充する作業班 沼田芳宏さん
「ごみが入っていれば持ち帰り分別して適正に処理している。瓶のかけらとかあり、指を切ったりする。やめてほしい」
すすきのや桑園地区などを管轄する中央区の中地区除雪センターによりますと、ごみが捨てられている砂箱は、JR札幌駅から中島公園までのエリアに集中しています。
札幌市中央区 中地区除雪センター長 笠井秀隆さん
「中にはちょっとたばこの吸い殻も入っている時があるので火災の原因にもなってしまうので大変危険と感じている」
なぜ砂箱にごみが入っているのでしょうか。
札幌市中央区 中地区除雪センター長 笠井秀隆さん
「街のごみ箱が消えたころから増えてきた印象。10年(前)ぐらいではないでしょうか。ごみ箱とは違うということを皆さんにご協力していただきたい」
中には落書きされたり、大量のごみが捨てられたりする砂箱もあり、環境美化に取り組む一般社団法人が新たな砂箱に交換するなど対策に追われています。
札幌市雪対策室は「ごみを捨てないよう呼びかけるシールを貼るなど対策を検討したい」とコメントしています。