北海道立江差高等看護学院の学生が、教員からパワハラを受けて自殺したとして母親が損害賠償を求めている裁判で、北海道が「パワハラには当たらない」と主張していることがわかりました。
この裁判は2019年、江差高等看護学院の男子学生が、複数の教員によるパワーハラスメントが原因で自殺したとして、母親が北海道に対し、約9500万円の損害賠償を求めているものです。
24日、函館地裁に道が提出した準備書面によりますと、第三者委員会が認定した4件のパワハラについて、パワハラには当たらないと主張していることがわかりました。
パワハラは男子学生のレポート提出が1分遅れたために留年させる、実習の指導を拒絶するなどですが、道は調査書の事実認定が不正確だとしています。
道は去年、母親に自殺の原因は別としながらもパワハラがあったことを謝罪しました。
あの「謝罪」は何だったのか。26日、鈴木知事は…。
北海道 鈴木直道知事
「現在は案件について係争中なので、対応についてはコメントを控える」
母親は、初弁論で「パワハラが自殺の原因であると認めない限り、息子の無念は決して晴れません」と述べています。