去年8月から10月にかけて、札幌市や千歳市のリサイクルショップに偽物の貴金属を買い取らせたなどとして36歳から61歳の男女7人が逮捕されました。道内では同様の事件が約30件発生していて、警察は暴力団が関与しているとみて事件の全容解明を進めています。
詐欺未遂の疑いで逮捕されたのは、札幌市中央区の内装業、斎藤忍容疑者39歳と札幌市西区のパート従業員、松本香苗容疑者45歳、札幌市西区の無職、松本光正容疑者41歳です。
3人は去年8月16日、札幌市東区にあるリサイクルショップに偽物の14金製リングを買い取らせようとした疑いが持たれています。
また詐欺の疑いで逮捕されたのは、札幌市豊平区の山口組系暴力団員、藤田公介容疑者46歳と、札幌市白石区の運送業、飯島晃容疑者61歳、住所不定の建設作業員、笹原直也容疑者55歳です。
3人は去年10月27日、札幌市中央区にあるリサイクルショップに偽物の14金合金リングを買い取らせ、17万5000円をだまし取った疑いが持たれています。
別の詐欺容疑で逮捕された札幌市豊平区の会社員、佐々木大輔容疑者36歳は、去年10月27日、千歳市内のリサイクルショップに偽物の14金合金製リングを買い取らせ、19万円をだまし取った疑いが持たれています。
警察によりますと、いずれの事件も暴力団員である藤田容疑者や飯島容疑者をリーダーとしたグループによる犯行とみられていて、売却役や運転手など、役割を分担して犯行に及んでいたということです。
7人が店に持ち込んだ偽物の貴金属の、実際の価格は１つ100円以下と推定されているということです。
去年8月に、札幌市豊平区にあるリサイクルショップから「偽物のリングをつかまされた」と警察に通報があったことから事件が発覚。
警察が捜査を進めたところ、別の店でも同様の被害が確認され、藤田容疑者や飯島容疑者らによる犯行と特定し、8日逮捕に至りました。
同様の手口による詐欺被害は去年8月から11月にかけて道内で約30件確認されていて、被害総額は約400万円にのぼっているということです。
警察は、逮捕した7人に余罪があるとみて、裏付け捜査を進めるとともに、だまし取った金が暴力団の資金源になっていたとみて、事件の全容解明を進めています。