日本上空には強い寒気が居座り、本州の日本海側を中心に断続的に雪の降り方が強まっています。11日からの3連休は、東京でも雪が降るおそれがあり、交通への影響などに注意してください。
札幌市を拠点に冬を快適に過ごすための調査研究を行っている「ウインターライフ推進協議会」は、雪道で転倒しやすい行動パターンをまとめ、転ばないための対策を発信しています。(Sitakke編集部/「ウインターライフ推進協議会」冨田真未氏監修)
◆3連休“心はウキウキ”…でも足もとは要注意
皆さんは、つるつる路面を歩いたことはありますか?まずイメトレしてみましょう。スケートリンクの上をスニーカーで歩いていることを想像してみてください。さらにそのスケートリンクには、凹凸があります。考えただけで怖いです。
写真は、2018年12月30日の札幌市中心部・すすきのです。このようなつるつる路面は、冬になると札幌市内各地に出現します。転倒しないためには、こんな日は外出を控えることも選択の一つ。でも、そこを通らないと会社にも行けず、帰ることもできず、会いたい人に会うこともできないとなると、歩くしかありません。では、どうしたら、転ばないでいられるのでしょうか?
それには、
○転びやすい人の特徴を知り、行動に気を付ける
○転んでもけがをしないために、冬装備を身に着ける
ことが、重要なポイントになってきます。
◆冬道で転びやすい人の特徴(避けたい行動)
①考え事やおしゃべりに夢中になっている人
とは言っても、友達と一緒にいるのに無言というのも難しいですよね。冬道では友達とのおしゃべりを楽しみながらも、お互い足元には注意して歩きましょう。
②ながら歩きの人
冬道で特に注意が必要なのは“ながら歩き”です。とても危険です。『危険レベル』を勝手に決めるなら、レベル10のMAXです。スマホを見たり、スマホで会話したりしながら歩くときは注意力も散漫になりがち。足元のつるつる路面や雪の段差に気づくのが遅くなって、転倒する人が多いのが現状です。
③両手がふさがっている人
ハンドバックや買い物袋など、両手に物を持っている場合は、転びそうになっても体を守ることができず、転倒するとけがをしやすくなります。ポケットに手を入れている人も同じように「わ!やばい!」となった時は、すでに遅し…。頭・腰・肩から転んでしまい、大きなけがにつながる危険があります。
④お酒を飲んでいる人
飲酒の後は、全神経をつるつる路面に注ぐことは難しいかもしれません。反射的に動けなかったり、足元がおぼつかなかったり、かなり転倒しやすい状態です。新年会シーズンですので、飲酒の機会が多くなるかもしれませんが、気をつけてください。地下の歩行空間を利用すること重要です。
⑤急いでいる人や走っている人
信号が変わりそう!時間に間に合わない!早くあの子に会いたい♪などの理由で、雪道を走ると靴と路面との接地面が小さくなってしまうので、バランスも悪くなり、転びやすくなります。気持ちはウキウキでも、足元は浮かないように心がけてください。
そして もう一つ。“雪道に合わない靴を履いている人”も注意が必要です。特にスニーカーなどソール(底)がつるつるな靴は危険です。立っていられません。雪道でのスニーカーは避けましょう。
転倒しても、大きなけがをしないために冬の装備を心がけておくと、転倒しても大きなけがを防ぐことができます。
ポケットに手、両手に荷物、スニーカー。とても危険な状態です。転んでしまった時、けがを少しでも軽減させるために、次の装備を心がけましょう。
○寒くて、ついポケットに手を入れてしまう人へ
手袋をしましょう。手袋をしていると、転んだ時に擦り傷・切り傷の防止にもなります。
○買い物で両手に荷物を持つ人へ
リュックサックにしましょう。両手を空けることができるので、転びそうになったとき近くのモノにつかまったり、バランスをとったりして転ばずにすむかもしれません。以前、ランドセルを背負った子どもが後ろにひっくりかえったものの、ランドセルの厚みで頭を地面に打たずに済んだのを見たことがあります。リュックは転倒したとき、クッションの役目を果たす可能性もあります。
○帽子も有効なアイテム
帽子は保温だけでなく、転倒した際に頭を守る大切な装備となります。冬は、手袋・帽子・リュックサックの3点セットがおすすめです。
慣れている、知っていると思っていても、転倒してしまうのが雪道。転ばずけがなく、楽しい冬をお過ごしください。
【ウインターライフ推進協議会】
札幌市を拠点に、民間企業や地域団体、教育機関、行政機関など、多様な主体が連携し、冬場の転倒事故防止啓もう、冬の遊びや雪・氷についての豆知識など、冬の暮らし全般に関する様々な調査・発信を行っています。