札幌市の歓楽街すすきののホテルで当時62歳の男性が殺害され首を切断された事件で、逮捕・起訴された親子3人のうち、父親の裁判員裁判は15日が2日目です。
検察は、現場で撮影された動画から明らかになった殺害時の状況などの証拠を読み上げました。
おととし7月に起きたこの事件をめぐっては、田村瑠奈被告30歳ら親子3人が逮捕・起訴されています。
このうち殺人や死体損壊などを手助けした罪に問われている父親の修被告61歳は、14日の初公判で無罪を主張しました。
15日は検察側の証拠調べが行われ、瑠奈被告が現場のホテル室内で撮影した動画のデータをもとに、殺害時の状況を検察官が読み上げました。
それによりますと、瑠奈被告はアイマスクで目隠しをした男性に「首を見せて」などと話したあと、「人生で反省したことは、私との約束を破ったことだよね」と告げ、男性の背後から首を2秒間に9回突き刺したということです。
また検察は、殺害直前に検索された「殺人 時効」という履歴が修被告のスマホに残っていたことを明らかにしました。
瑠奈被告は殺害された男性とすすきののダンスクラブで出会い、事件のおよそ1か月前に男性と性的なトラブルになった後、修被告と妻の浩子被告62歳が男性を獲物を意味する「シカ」と呼び、「シカがいるかどうかクラブに短時間潜入することは可能?」などとするLINEのやりとりも証拠として提出されました。
こうしたことから検察は、修被告が瑠奈被告の怒りを知ったうえで瑠奈被告と一緒に男性を探していたとみています。
次回は21日の予定です。