“オレオレ詐欺”の手口で、大阪府の60代の女性から現金100万円をだまし取ったとして、男2人が再逮捕されました。2人は「闇バイト」に応募したとみられていて、警察が、共犯者や余罪などを捜査しています。
詐欺の疑いで逮捕されたのは、神奈川県茅ヶ崎市の無職、武藤秀容疑者(24)と、東京都足立区関原2丁目の無職、木本康寛容疑者(31)です。
2人は、去年7月15日から16日にかけて、共謀して、大阪府吹田市に住む60代の女性に対し息子のふりをして電話をし、現金が至急必要であるとウソをつくなどして、現金100万円をだまし取った疑いが持たれています。
警察によりますと、7月15 日、2人と共謀している人物が、女性に対し息子のふりをして「コロナか溶連菌にかかってしまい吐いてしまって、ズボンを洗ったときに携帯電話もいっしょに洗ってしまった。これが新しい電話番号である」「女性を妊娠させてしまった」などとウソの電話をしました。
さらに、翌日16日「相手の旦那から示談金500万円を要求されている」「今日中に用意したくて何とかならないだろうか」などと話し、女性を奈良県生駒市内の住宅街に呼び出して、100万円をだまし取ったということです。
その翌日の17日にも、息子のふりをする人物から「相手が怒っている。もう100万円用意できないか」などと電話をし、大阪駅に向かうよう、女性に指示したということです。
女性が息子を連絡を取ろうと、ショートメッセージを送ったものの送信されなかったため不審に思い、息子の元の電話番号に電話をすると、本物の息子が電話に出て、女性はだまされていたことに気がついたということです。
警察は、防犯カメラの映像などから武藤容疑者と木本容疑者を特定、事件から約半年後の1月15日、2人の再逮捕に至りました。
警察の調べに対し、武藤容疑者は「覚えていない」と容疑を否認。一方、木本容疑者は「自分が関係していると思います」などと話し、容疑を認めているということです。
武藤容疑者は5回目の逮捕、木本容疑者は4回目の逮捕です。
一連の事件について、北海道警察組犯罪対策企画課と札幌手稲警察署が合同で捜査をしていて、2人が特殊詐欺グループの一員で、武藤容疑者が現金の受け取り役である「受け子」、木本容疑者が現金の「回収役」だったとみて、さらに調べをすすめています。
また、2人は「闇バイト」に応募して知り合い、匿名性の高いアプリを連絡手段にしていたとみられていて、警察は、共犯者や余罪についても、詳しく調べています。