イスラエルとイスラム組織ハマスが19日から停戦期間に入りましたガザ地区から脱出した男性がHBCの取材に今の思いを語りました。
イスラエル軍によるガザ地区への攻撃は1年3か月に及び4万7千人以上が死亡しました。
HBCの記者は2024年12月、エジプトを訪れ、ガザ地区から避難してきたモハメドさんを取材しました。
モハメドさんは2024年、ガザ地区を脱出する際、家族を連れてくることができませんでした。
モハメド・アタラさん(24)
「私は家族を置いてきたことに罪悪感を感じている」
ガザ地区に残った父親はその後、食料不足から持病が悪化し、死亡しました。
家族への心配が募る中、19日、イスラエルとイスラム組織ハマスの間で6週間の停戦が発効されました。
ようやく実現した停戦にエジプトにいるガザ地区の人たちから歓喜の声が上がりました。
モハメド・アタラさん(24)
「みんな泣いて喜んでいた。信じられなかったよ」
モハメドさんは、ガザ地区で暮らす母親にすぐに電話をしました。
モハメド・アタラさん(24)
「母親はとても喜んで泣いていた。今は爆撃の音がない平穏な一日を過ごしている」
喜びがわく一方で、心の傷跡は癒えることがありません。
モハメド・アタラさん(24)
「母親は『勝利』とは言えないと。戦闘により多くの人が亡くなり、父親も亡くなったから」
モハメドさんは、この停戦期間中に、ガザ地区に戻って家族と再会したいと話しています。