21日、アメリカの第47代大統領に就任したトランプ氏。“アメリカ第一”の政策は、これからの北海道にどう影響するのでしょうか。
アメリカ トランプ新大統領
「アメリカの黄金時代が今始まる。ただシンプルにアメリカを第一に考える」
就任式で力を込めてこう訴えたトランプ大統領。
早速、WHO=世界保健機関からの脱退を表明するなど、独自の政策を次々と打ち出しています。
なかでも各国が注目するのが就任前、全ての輸入品に一律10パーセントから20パーセントの税金を課すと主張していた、関税政策です。
北海道産ホタテの輸出を手がける会社「ウオス」桶矢妃さん
「こちらは貝をむいて、ヒモとか肝とか全部取って貝柱だけ冷凍したもの」
札幌市にあるこちらの会社では、アジアや欧米など、海外にホタテを輸出する企業に、北海道産のホタテを卸しています。
2023年8月に、中国が日本産の水産物の輸入を禁止して以降、北海道内のホタテの輸出先としてアメリカが急拡大。
輸出額は1年間で倍増しました。
水産関係者は、トランプ大統領の関税政策が、好調なホタテの対米輸出に水を差すことを懸念します。
北海道産ホタテの輸出を手がける会社「ウオス」桶矢妃さん
「少しずつよくなってきたかなと思っていた矢先だったので、また(売り上げが)落ちなければいいなと」
「一般消費者向けの通販も行っているのでそちらのほうに力を入れていければ」
一方で、トランプ大統領に一縷の望みをかける人も。
根室市に住む角鹿泰司さん87歳、北方領土の元島民です。
トランプ大統領の就任が、ウクライナ侵攻以降、硬直する北方領土問題解決の糸口になればと期待します。
北方領土元島民 角鹿泰司さん(87)
「トランプ大統領は独裁に等しくなっていくのかなという感じもするし、そうでないとすればその独裁がいい方向に向かっていけばロシアだって言うこと聞くようになるかもしれない」
次はどんな政策を打ち出すのか、トランプ大統領の動向を世界中が固唾をのんで見守っています。