逆転の無罪判決です。
KKR札幌医療センターの薬局をめぐる入札妨害事件で、札幌高裁は、一審を破棄して、調剤薬局大手の元幹部に無罪判決を下しました。
無罪判決を受けたのは、調剤薬局大手の『アインファーマシーズ』の元社長、酒井雅人被告と、元取締役の新山典義被告です。
2人は、2020年12月、KKR札幌医療センターの敷地内薬局の選定をめぐり、みなし公務員の立場だった藤井浩之元事務局長から、競合他社の企画内容などの情報を受け取り、公正な入札を妨害した罪に問われています。
一審の札幌地裁は、2人に執行猶予付きの有罪判決を言い渡しましたが、2人は、今回の公募が『公の入札』にあたらないと控訴していました。
28日の判決で札幌高裁は、本件は『公契約関係競売入札妨害罪』の“入札”には該当せず、2人の行為は罪にはならないと指摘。
一審判決は、法令適用の誤りがあるとして無罪を言い渡しました。
弘中淳一郎弁護士
「どういう落札決定基準があるか、そういったことが事前に分かっていないと、入札妨害になららないというのが基本的な主張」
「こちらの主張が全面的に通ったと思っています」
逆転無罪判決に、札幌高検は「判決内容を精査し、適切に対応したい」とコメントしています。