中国などで旧正月を祝う『春節』の大型連休がスタート！
札幌から離れ、特急列車から続々と降りて来る外国人観光客たちが向かった先は…。
村田峰史 カメラマン
「岩見沢市の駅前にも海外の方の姿が見えています」
ここは札幌から４０キロ離れた岩見沢市。いったい、何の目的で？
中国人観光客
「（どこから来ましたか？）中国からです。札幌に雪を見に来ましたが、雪がないのでここに来ました」
「私は北京から来ましたが、こんな広くて美しい雪景色を見たことがなくて感動しています」
春節の大型連休が28日から始まり、北海道内にも海外からの観光客が訪れています。
雪を楽しみにしている人が多いそうですが、この冬の札幌は、記録的な雪の少なさ…。
このため雪を求めて、岩見沢市や美唄市に足を伸ばしているようです。
岩見沢市内のカフェ店主
「（日中は）日本人より多く来てくれる。こういうことはかなり珍しく、店としても助かっている」
ところで、観光客を見ると、郵便ポストや一時停止の標識など「赤い物」を熱心に撮影しています。
中国で「赤」は縁起がよく、春節を象徴する色だそう。
思わぬブームの訪れに地元の人たちは驚いています。
一方、小樽市では観光客の行き過ぎたマナー違反、「オーバーツーリズム」が問題になっています。
貴田岡結衣 記者
「坂の下にあるこちらの店では、ゴミがポイ捨てされていたり、屋根のある店の入口でたむろをされたりするなど被害が相次ぎ、お手製の看板を設置しています」
ＪＲ小樽駅近くの「船見坂」。
中山美穂さん主演の映画のロケ地として有名ですが、外国人観光客が車道に出て撮影したり、住宅の敷地に無断で立ち入ったりする迷惑行為が相次いでいます。
近くに住む夫婦
「車多いところなのに（写真に海）を入れるために真ん中に立つ」
「ウエディングドレスを着て写真を撮る人もいる」
住民からの苦情に市が対策に乗り出しました。
貴田岡結衣 記者
「１５０メートルほどの短い坂なのですが、警備員が３人が配置されています」
小樽市は「船見坂」に28日から３月末まで警備員３人を配置し、中国語・韓国語・英語などで注意喚起を強めました。
小樽市観光振興室・松本貴充主幹
「小樽は観光で成り立っている部分があるマチ。一方、地域住民の生活の質に影響が出ているので、関係機関と連携しながら対応をしてまいりたい」
小樽では今年1月、中国人観光客が写真を撮るために線路内に立ち入り、列車と接触して死亡する事故がありました。
来週には「さっぽろ雪まつり」も開幕し、本格的な冬の観光シーズンに入る道内。
北海道のイメージも損なう「オーバーツーリズム」の対策が喫緊の課題です。