北海道内の小中学校教諭の5人に1人が「過労死ライン」とされる月に80時間を超える残業を行っていることが労働組合のアンケートで明らかになりました。
アンケートは北海道教職員組合が去年9月、公立の小中学校などの教職員を対象に行い約4000人が回答しました。
その結果、残業時間が月に80時間、いわゆる「過労死ライン」を超えていたのが5人に1人。中学校に限れば、3人に1人でした。
また、ひと月の「持ち帰り業務」時間は平均で9時間を超えていました。
北教組の担当者
「管理職から休日の(タイムカードは)打刻しないようにと指導が行われるケースや(タイムカードの)打刻後にやむなく業務を続けるケースも」
去年まで中学校の教諭だった女性は過酷な勤務の実態をこう明かしました。
中学校の元教諭
「朝5時に来て、学級通信を書く人もいる。子どもが小さい人は、寝かせてから夜10時に来る人も。いつまでも学校の電気がついている」
女性は、時間外労働が減らない理由のひとつに、学習指導要領の改訂があると考えています。
中学校の元教諭
「教科書も教える内容が増えて厚くなった。コンピューターを使って授業に取り入れるために新しくやらなくてはならないので、研究する時間が必要になった」
北教組は31日「学習指導要領」の抜本的な見直しや、授業時数の削減などを求める緊急提言を発表しました。