4日、記録的なドカ雪となった北海道帯広市では、一夜明けた5日も、市民生活への影響が続いています。
ナギーブ モスタファ記者
「トタン屋根がひしゃげて、穴が開いているのが確認できます」
4日、朝までの12時間の降雪量が、国内の観測史上最大となった帯広市。
帯広三条高校では、野球部の室内練習場の屋根がつぶれました。けが人はおらず、雪の重さが原因と見られます。
帯広三条高校 沼澤圭亮 教頭
「生徒が練習中だったらと考えると、きのう(4日)は休校でよかった。想像を超えていたのでびっくりしました。このあと倒れないか心配しているところです」
住民は、5日朝も早くから「雪かき」に追われました。5日午前9時の積雪は、平年の2倍の100センチ。
雪は湿って重く、終わりが見えない作業に体と心の疲れはピークです。
帯広市民
「ずっと雪かきばかりして、いつ終わるんだろうという感じ」
「去年(雪が)降らなかったから、いつかは降ると思った」
午前9時ごろ、新聞の朝刊がやっと配達されました。
帯広市民
「いま朝刊が届いたよ。大雪の時にしては早いよ」
通学路などの除雪が追いつかず、5日は、帯広市内の39校を含む、北海道内186の小中学校が、臨時休校となりました。
取材した帯広市内の認定こども園は、仕事に出かける保護者に対応するため、5日朝、職員総出で雪かきをし、開園にこぎつけました。
ただ、送迎バスは出発できず、登園できる園児だけを受け入れました。
帯広の森幼稚園 伊賀真美園長
「(4日も)何とか開園したいと思って頑張ったが、排気口が雪に埋まってストーブが点火できない状況だった」
「(積雪が)園児の身長より高いので、園児は、園庭の様子を見て怖がっている印象」
日中は気温が0℃近くまで上昇。幹線道路は除雪が入り、車線は確保されていますが、生活道路に入ると、路面はザクザクです。
ナギーブ モスタファ記者
「道幅が狭く、車は互いに譲りながら通行しています」
交通機関の影響も続いています。
JRは札幌と帯広・釧路を結ぶ特急『とかち』と『おおぞら』、さらにJR根室線の新得~釧路間を終日運休としました。
JR北海道によりますと、6日は特急『おおぞら』のすべてと、『とかち』の一部の列車の運転を再開させるほか、根室線は釧路~音別間で始発から一部の列車の運転を再開させます。
十勝バスと北海道拓殖バスは、帯広市内と郊外を走る路線バスについて、6日も終日運休にします。
北海道東部は、6日も気温が上がる予想で、屋根からの落雪や路面状況の変化に注意が必要です。