札幌市が施設の撤去命令を検討している民間動物園『ノースサファリサッポロ』。
5日、運営会社の社長がHBC北海道放送の取材に応じ、施設の撤去を進める意向を明らかにしました。
『ノースサファリサッポロ』運営会社 社長
「たくさんの方に、ご迷惑をかけたことを、本当に反省して、お詫びしたいと思います」
謝罪の言葉を述べたのは民間動物園『ノースサファリサッポロ』の運営会社社長です。
『ノースサファリサッポロ』をめぐっては、札幌市の市街化調整区域に無許可で施設を建設し、営業を続けている問題で、札幌市が施設の撤去命令を検討しています。
施設のオープンはいまから20年前の2005年。なぜ、当時、市の許可なく建設したのでしょうか。
『ノースサファリサッポロ』運営会社 社長
「調整区域と言われている周りに、建造物が多数ありまして、それで事業をやっている方も見受けられたものですから、認識が甘くて、こういった経緯になったことが原因です」
オープン以来、札幌市は運営会社に再三、施設の撤去を指導してきました。
その一方で、市は動物園の営業に必要な届け出を受理し、飲食店や宿泊施設の営業許可も出していました。
『ノースサファリサッポロ』運営会社 社長
「保健所からの許可に基づいて、運営していたということで、問題ないのではないか…という甘さもあったかと思います」
さらに別の問題も明らかになっています。
三國谷浩司 記者
「施設の手前の国道沿いなんですが、このように大きな看板で掲げられています。(施設へは)“この信号を左”と書かれています」
国道沿いに設置された案内看板。
営業目的の看板を国有地に設置することは禁止されているため、北海道開発局は8回にわたって、撤去するよう指導していましたが、園側は応じていませんでした。
運営会社は今後、看板を撤去するとともに、園の建物も可能なものから、撤去を始める意向です。
『ノースサファリサッポロ』運営会社 社長
「まずは、違法状態をなくすため全力でやっていくので、(札幌)市と話し合いながら、ちょっと時間をもらわなくてはならないのはありますが、きちんとした形で全力で応えていきたい」
運営会社は近く、施設の撤去に向けた計画を札幌市に提出する方針で、飼育する動物をどうするかについても、市と相談するとしています。