記録的なドカ雪に見舞われた北海道帯広市周辺では、交通機関が徐々に復旧する一方、農業や観光など地域経済への影響が出始めています。
大雪から2日たった帯広市。積雪は平年のおよそ2倍です。
・堀内大輝キャスター
「となり町とをつなぐ橋がこの先にあるんですが、全く車が進みません」
懸命な除雪作業も追いつかず幹線道路で渋滞が発生。
路線バスは今も運行を再開できていません。
一方、JRは6日から一部列車で運転が再開しました。
・仙台に帰る乗客
「(帯広市に)2泊3日の予定が1泊延びて3泊に。家に戻れて安心」
帯広市のとなり音更町にある十勝川温泉のホテルでは、大雪で公共交通機関がストップしたことへの対応に追われました。
・観月苑 束原成 総支配人
「公共交通機関の利用者が何組かいたので、われわれで(車を)準備してホテルから帯広駅までのピストンの送迎対応をした。配達が全滅だったので、(食事の)食材はある程度ストックしてあるもので対応した」
十勝川温泉では名物イベントに影響も…。
・堀内キャスター
「こちらビニールハウスで作られた電飾が彩られた光のトンネルがあったのですが、雪の重みでグシャリと潰れてしまっています」
1月から開かれているイベント「彩凛華」。農業用の資材を使った幻想的な光の演出が観光客に人気ですが、会場が雪で埋まり、復旧作業のため7日までの中止を決めました。
・音更町十勝川温泉観光協会 長嶺奈央さん
「なかなかお客さまを迎えられる状態になっていない。楽しみにしている人も多いので、何とかして開催したいという思い」
・堀内キャスター
「雪の重みで、屋根が潰れて落ちてしまっています」
帯広市に隣接する芽室町の障害福祉サービス事業所ではシイタケを栽培するビニールハウス1棟が潰れる被害が。
・オークル 嶋中宏之さん
「露地栽培に切り替えるのか。やり方を今後変えていかないと携わっていた利用者からは落胆の声があった」
一方で、日常へ戻る兆しも。幕別町のスーパーでは、大雪で買い物に出かけられなかった住民らがさっそく買い出しに訪れていました。
・買い物客
「3日から(買い物に)出ていない。ほっとしている」
帯広市内の小中学校は7日の授業の再開が決まりましたが、道路の除雪が間に合わず、給食が運べないことから午前授業となるなど、影響はもうしばらく続きそうです。