きわめて危険で、悪質な行為です。
北海道北部の美深町のJR宗谷線で、線路上に雪が積み上げられ、ラッセル車が急停車していたことが分かりました。
鉄道ファンが写真を撮るために雪を投げ込んだためとみられています。
雪煙りをあげて線路を除雪するラッセル車。
ごう音とともにシャッターを連続で切る音も聞こえます。
2023年、北海道北部の名寄市で撮影されたJR宗谷線です。
迫力ある作業は「宗谷ラッセル」と呼ばれ、沿線には全国から鉄道ファンが撮影に訪れますが、2月1日、トラブルが…。
場所は、旭川市から北に90キロ。JR美深駅と天塩川温泉駅の間です。
JR北海道によりますと、1日午後1時ごろ、線路の除雪作業をしていたラッセル車が、線路上に積み上げられたとみられる雪山を見つけ、約20メートル手前で急停止しました。
雪山は、幅が約2メートル、高さが約50センチで、何者かが線路の外の雪をかき集め、積んだものとみられています。
谷本洋記者
「道路と線路が並行して走っているその間に、人が歩いたような跡が雪の上に続いているのがわかります」
JR北海道によりますと、当時、現場の周辺には10人程度の人がいたことが分かっています。
また、別の関係者はHBCの取材に、その多くがカメラを構えた鉄道ファンいわゆる「撮り鉄」だったと話しています。
この日は、美深町の現場から北に約40キロほどの中川町でも、線路に雪が投げ入れた形跡が見つかるなど、沿線では同様のケースが相次いでいます。
JR北海道は、鉄道ファンが雪煙を上げて走るラッセル車の写真を撮るために線路に雪を投げ入れた可能性があるとみて、警察に沿線のパトロールを要請しました。