札幌市教育委員会は、市立小学校の50代の男性教頭が、児童や保護者約200人分の氏名や画像などが保存されたUSBを紛失し、その後、市教委に匿名で郵送されてきたと発表しました。
札幌市教委によりますと、市立小学校の50代の男性教頭は去年8月、ジャケットのポケットにかつて勤務していた小学校の児童や保護者の個人情報が保存されたUSBを入れたまま、このジャケットを市内のリサイクル店に売却しました。
男性教頭は、2016年2月以降、このUSBを使うことなく、これまで紛失していることに気づいていませんでしたが、今年1月29日、市教委にこのUSBが匿名で郵送され、紛失していたことが発覚しました。
USBには、男性教頭が2011年から2016年の間に教諭として勤めていた札幌市南区と豊平区の小学校の児童や保護者約200人の顔写真や顔写真のほか、2年生1クラス25人分の担任所見案などが保存されていました。
USBに、パスワードは設定されていませんでした。
郵送されたUSBには「リサイクルショップで買ったジャケットに入っていた」という内容のメモが同封されていて、店で購入した人が気づき、市教委に郵送したとみられています。
市教委は、USBに保存された情報を元に、男性教頭を特定しました。
現在までに、ジャケットを購入した匿名の情報提供者以外、情報漏えいや悪用は確認されていないということです。
市教委の聴き取りに対し、男性教頭はUSBについて「使い終わってから、存在すらも忘れていた」という内容の説明をしているということです。
市教委は、USBに記録されていた児童や保護者の連絡先がわかりしだい、事情を説明し謝罪するとしています。