北海道砂川市のJR函館線で、去年、保線作業員が必要な見張りを置かなかった上に、会社にうその報告をした問題で、12日、北海道運輸局は、JR北海道に対し、保安監査しました。
松本雅裕記者
「午後1時をまわりました。北海道運輸局の係官が、JR北海道本社の保安監査に入りました」
去年11月、JR函館線の砂川駅構内で、保線作業員3人が見張りを置かずに保線の作業をしていたのを、接近する貨物列車が見つけ、警笛を鳴らし、非常ブレーキをかけました。
貨物列車は、現場を通り過ぎて停まりましたが、作業員は、直前に逃げてけがはありませんでした。
さらに、安全対策を怠っていたことを隠そうと上司に「忘れた工具を取りに戻った」と、うその報告。
上司も作業員らと口裏を合わせ、うその報告書を作成しました。
報告を受けた北海道運輸局は「安全確保に影響を及ぼす恐れのある行為」として、12日、鉄道事業法に基づく臨時の保安監査を行いました。
今回以外の、トラブルや記録の改ざんがないかなど、関係者の聞き取りをして安全管理体制を調べています。
JR北海道は「監査に全面的に協力し指示を真摯に受け止める」とコメントしています。