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【高校野球】八戸工大一は「3度目の正直」で甲子園狙う…東北6県の注目校・注目選手紹介

スポーツ報知 2024年6月29日 6時10分

 7月6日開幕の宮城、秋田両大会(秋田は開会式のみ)から、全国高校野球選手権(8月7日から17日間、甲子園)出場を目指す東北勢の熱い夏が始まる。スポーツ報知では東北6県の注目校・注目選手を紹介する。28日に組み合わせ抽選会が行われた青森は、2年連続決勝で敗れた八戸工大一が“三度目の正直”で14年ぶり6度目の出場を狙う。昨夏決勝を経験した山田皇龍(きりう)主将、エース左腕の金渕光希、切り込み隊長の今野航来外野手(いずれも3年)が決意を語った。

 もうあんな思いはしたくないと、昨夏の悔しさを味わった八戸工大一の3選手が強い口調で言い切った。「決勝までいったのはすごいこと。でも負けては何も残らない」と山田主将。「今年は譲れない気持ちが一番強い」と金渕が話せば、今野は「あの悔しさは今も忘れられないです」と明かした。22年夏は5―6、昨夏はタイブレークの末に2―3と、いずれも1点差で八戸学院光星に決勝で敗退。今年こそは頂点に立つと気合十分だ。

 三者三様で、昨夏痛感した思いを胸に秘めてきた。先発して最後まで投げ切った金渕は、延長10回にパスボールで進塁を許したことが失点につながったと感じ、「あれがなかったら(失点は)ゼロだったかもしれない」。バッテリーミスを減らすため、日頃から頻繁に話し合い意思疎通を図ってきた。1番・左翼だった今野は1―1の5回2死三塁で二ゴロに倒れ、「チャンスで打てずに悔しい思いをした」。練習から緊張感のある夏の大会を想定し、集中力を高めて振り込んできた。山田主将は「あと一打、あと1点が届かなかった」と一球にこだわることを意識。練習から仲間たちに声をかけて取り組んできた。

 2年連続決勝で敗れた光星、昨秋・今春と敗れた青森山田と今春センバツに出場した2校に加え、今春県優勝&東北大会準Vの弘前学院聖愛とレベルの高いチームがそろう。それでも「とにかく挑戦者の気持ちで、どんなときでも積極的にいきたい」(山田主将)、「どこが相手でも油断せず、一つ一つのプレーを大事にしていく」(金渕)と真っ向勝負で挑むつもりだ。抽選の結果、初戦の2回戦(13日)は青森北―青森の勝者と対戦することが決まった。2年連続あと一歩のところで逃した甲子園切符を、チーム一丸となってつかみにいく。(有吉 広紀)

◆八戸工大一・過去2年の青森大会決勝VTR

 ▽22年夏・八戸工大一5―6八戸学院光星 6回終了時で0―6と劣勢も終盤に反撃。7回に1点、8回に2点を返すと、9回は1点差に迫りなお1死二塁と同点のチャンスも後続が倒れて涙をのんだ。

 ▽23年夏・八戸工大一2―3八戸学院光星(延長10回タイブレーク) 2―2でタイブレークに突入。捕逸がありながら最後は併殺で切り抜けるなど1失点と踏ん張り、裏の攻撃で1死満塁と攻め立てたが後続が倒れ2年連続で涙をのんだ。

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