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【高校野球】紋別が6年ぶり北北海道大会出場へあと1勝…最速150キロ右腕・池田悠真にプロ5球団が視察

スポーツ報知 2024年6月29日 6時20分

◆第106回全国高校野球選手権北北海道大会北見地区予選 ▽Bブロック2回戦 紋別9―7北見工(28日・北見市東陵公園)

 北見地区2回戦では紋別が北見工の追撃を振り切り、9―7で勝利。プロ注目の最速150キロ右腕・池田悠真(はるま)投手(3年)がリードを守り切り、6年ぶりの北北海道大会出場に王手をかけた。

 ほろ苦い夏の投手デビュー戦となった。5点リードの9回。紋別・池田悠は先頭の死球からピンチを招き、3本の適時打を浴びた。なおも2死満塁とサヨナラのピンチを迎えたが、左飛に打ち取って試合終了。打球がグラブに収まると表情を変えることなくフーッと一息つき、「相手チームの3年生も最後の夏。最後まで食らいついてくる感じがした」と夏の公式戦初登板を振り返った。

 3番・左翼でスタメン出場したが、想定よりも早く登板機会が巡ってきた。先発の塘(つつみ)大和投手(3年)が4回4失点し、「本当はあと1、2イニング頑張ってくれたらと思っていた」と加賀谷実監督(63)。プルペンで10球ほど投球練習しただけでエースがマウンドに上がった。最初の5回こそ3者凡退に抑えたが、回を重ねるごとに制球が乱れ、5イニングで6安打4四死球3失点(自責点1)。「後半はアウトを取ろうという気持ちが強くなって力んだ。力任せになってしまった」と反省の言葉が並んだ。

 祖父が営むカニ漁を手伝い、体を鍛えた。船に乗り網を引っ張り、カニが入った箱を運んだ。握力は80キロある。右手から放たれる直球は、この日は最速146キロを計測。185センチ、88キロの体格で、本格的に投手を始めてから1年未満で150キロをマークした“原石”にはプロのスカウトも注目している。この日も5球団が視察し、巨人・青木スカウトは「強く投げれて、強く振れる。体の強さは魅力。荒削りだけど、伸びしろを感じる」と将来性を評価した。

 次戦は昨秋全道大会に出場している北見柏陽との代表決定戦。背番号1は「まずは初回を大事にして、メリハリのあるピッチングをしたい」。オホーツクの怪腕が、2018年以来の北大会に導く。

(島山 知房)

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